FXトレードにおいて、テクニカル指標のひとつであるボリンジャーバンドは、多くのトレーダーに活用されています。その中でも「25日移動平均線と75日移動平均線がともにボリンジャーバンド2σ内で平行を保っている」場面は、特に判断が難しい局面のひとつです。本記事では、こうした相場環境の特徴と、トレーダーが取るべき戦略について解説します。
ボリンジャーバンドと移動平均線の意味を再確認
ボリンジャーバンドは、統計的な標準偏差をもとに作られたバンドで、通常は±1σから±3σまでのラインが引かれます。2σ内に価格が収まっている場合、市場の変動が比較的穏やかであることを意味します。
一方で、25日線と75日線がともに平行という状況は、短期的にも中期的にも方向感がない=トレンドレスな相場である可能性が高く、レンジ相場の典型とも言えます。
方向感のない相場でのリスクとは
このようなレンジ相場でトレードをする場合、エントリーポイントが曖昧になりやすく、だましに遭うリスクが高まります。特に順張り戦略を採用しているトレーダーにとっては、トレンドの不在が損失要因になることも少なくありません。
加えて、ボリンジャーバンドのバンド幅が縮小している場合は、「スクイーズ」と呼ばれる状態であり、エネルギーが蓄積している相場とも言われ、突発的なブレイクアウトに警戒が必要です。
様子見が得策か?それとも逆張り戦略?
このような場面で推奨されるのは、大きく以下の2つの選択肢です。
- 1. トレードを控える(ノートレード戦略)
- 2. ボリンジャーバンドの上下で逆張りを狙う
例えば、バンド幅が狭くなってきている局面であれば、ブレイクアウトを待つのも選択肢です。あるいはバンドの上限付近で売り、下限で買うという逆張りも考えられますが、この戦略には経験が必要で、損切りルールの明確化が不可欠です。
実例:レンジ相場で損を避けた事例と損をした事例
あるトレーダーが、USD/JPYの相場で25日線と75日線が重なり、バンド幅が狭い状態で、レンジ下限(2σ−付近)で買いポジションを取ったものの、その後ブレイクダウンして損失を出しました。
一方で別のトレーダーは、バンド内にとどまる間はエントリーせず、上抜けを確認してから買いで入った結果、トレンドに乗って大きく利確できました。「待つ」ことも重要な戦略であることが伺えます。
戦略を選ぶ際のポイント
- ・トレンドの有無を他の指標(MACD、ADXなど)と組み合わせて確認
- ・ボリンジャーバンドの幅の変化に注目(スクイーズ→エクスパンション)
- ・方向性が出てから入る方がリスクは小さい
- ・逆張りは慎重に、損切りラインを必ず設定
また、Bollinger Bands解説(英語)など専門資料も活用すると理解が深まります。
まとめ:トレンドが見えない相場では焦らないのが鉄則
ボリンジャーバンド2σ内に25日線と75日線が平行に位置している場面は、典型的なレンジ相場です。経験の浅いトレーダーにとっては、無理にエントリーするよりも、明確なトレンドが出るまで待つことが結果的に資産を守る手段になります。
どうしてもポジションを取りたい場合は、逆張りやスキャルピングといった短期戦略を取りつつも、必ず損切りルールを明確にし、冷静なトレードを心がけましょう。

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