最近「インフレ対策に外貨建てMMFが良い」と話題になる中、楽天証券などのネット証券でも米ドルや南アフリカランド、トルコリラ建てのMMFが購入できるようになっています。しかし、高利回りに惹かれて飛びつく前に、リスクや仕組みをきちんと理解することが大切です。本記事では、初心者にもわかりやすく外貨建てMMFの基本から注意点までを解説します。
外貨建てMMFとは?基本的な仕組み
外貨建てMMF(マネー・マーケット・ファンド)とは、外貨(たとえば米ドルやトルコリラ)で運用される短期金融商品です。信用度の高い国債や債券などに分散投資され、流動性が高く、為替差益も期待できる点が特徴です。
楽天証券をはじめとしたネット証券では、少額から購入できる点も魅力で、外貨預金よりも利回りが高くなる傾向があります。
インフレ対策としての効果とは?
日本円の購買力がインフレで下がる中、外貨建ての資産に分散することで資産全体の価値を維持しやすくなります。特に米ドル建てMMFは、アメリカの金利上昇に伴い利回りが4~5%前後と高水準を維持しています。
これにより、日本の低金利とインフレによる実質マイナス金利から逃れ、海外通貨の金利メリットを享受できる仕組みになっています。
高利回り通貨(例:トルコリラ)の注意点
楽天証券でも扱われているトルコリラ建てMMFは、利回りが20%を超えることもありますが、その背景には高いインフレ率と急激な為替下落リスクがあることを忘れてはいけません。
例えば、1年間でリラが30~50%下落してしまえば、利回り以上の為替損が出る可能性もあります。したがって、高利回り=高リスクという認識を持つことが重要です。
為替リスクとその影響
外貨建てMMFでは、利回りの他に「為替差益・差損」が発生します。たとえば、1ドル=130円のときに米ドル建てMMFを購入し、1ドル=125円のときに売却すると、たとえMMF自体がプラスでも円換算で損失となることがあります。
逆に、円安が進行すれば為替差益を得られるため、為替相場の動向を意識しながら運用する必要があります。
楽天証券での外貨建てMMFの買い方と選び方
楽天証券では、外国株口座を開設することで外貨建てMMFを購入できます。口座開設後、「米ドル建てMMF」「南アフリカランド建てMMF」などから選び、1米ドルや100円程度から積立可能です。
楽天証券:外貨建てMMF商品一覧では、銘柄ごとの利回りや運用会社の詳細も確認できます。初心者はまず米ドルや豪ドルなど、比較的安定した通貨から始めるのがおすすめです。
税金と分配金の扱い
外貨建てMMFの分配金や為替差益は「雑所得」として扱われ、他の所得と合算して課税されます。20万円を超える利益がある場合は、確定申告が必要となるため注意が必要です。
なお、NISA口座では外貨建てMMFは購入できないため、課税口座での運用が前提となります。
まとめ:外貨建てMMFは魅力的だが、リスク理解が鍵
外貨建てMMFは、インフレ対策や資産の分散先として有効な手段です。特に米ドルや豪ドル建ては初心者にも適しており、低リスクで高金利の恩恵を受けやすいです。
ただし、為替リスクや高金利通貨の下落リスク、税金面の注意点もあるため、無理のない金額での運用と継続的な情報収集が不可欠です。動画やSNSの情報だけに頼らず、証券会社の公式情報や専門家の解説を参考にする姿勢が大切です。

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