投資信託でまとまった金額を現金化したいとき、「いくら売却すれば手取りでちょうど〇〇万円になるか」は悩みどころです。特に特定口座で源泉徴収ありの取引では、税金が自動的に引かれるため、事前に正確な計算が必要です。この記事では、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)などのファンドを売却して、ちょうど1350万円の現金を手に入れるための考え方や手順を、具体的に解説します。
現金化に必要な考え方:税引後の金額を意識する
特定口座(源泉徴収あり)で売却を行う場合、利益に対して20.315%の税金(所得税+住民税+復興特別所得税)が引かれます。つまり、「受け取りたい金額 ÷(1 – 税率)」という計算で、税引前の売却額を逆算する必要があります。
例えば1350万円を手取りで得たい場合:
13,500,000 ÷ 0.79685 ≒ 16,939,845円
この金額が、売却前の評価額(含み益込み)になります。
売却口数の計算方法:基準価額を使って逆算する
投資信託は口数単位で保有しており、売却も口数で指定します。そのため、次の手順で計算します。
- まず、手取り希望額(例:13,500,000円)を税引前に逆算(約16,939,845円)
- 次に、当日の基準価額(例:20,000円)で割る
- その結果に10,000を掛ける(基準価額は1万口あたり)
たとえば基準価額が20,000円だった場合:
16,939,845 ÷ 20,000 × 10,000 = 8,469,922口
この口数を売却すれば、概算で1350万円の手取りとなります。
基準価額の確認と注意点
基準価額はリアルタイムではなく、1日1回、主に15時頃に発表されるため、当日の売却では「約定時点の価額」が適用されます。
そのため、「ちょうど1350万円にしたい」という場合は、多少のズレを見越して1日遅れでの金額確定となる点に注意が必要です。
シミュレーションツールの活用がおすすめ
SBI証券や楽天証券などのネット証券では、「売却シミュレーション」機能が用意されている場合があります。希望の手取り額を入力すれば、自動でおおよその必要口数が表示されることもあり、非常に便利です。
また、eMAXIS Slimシリーズを保有している場合は、三菱UFJアセットマネジメントのサイトでも過去の分配金や基準価額を確認できます。
売却タイミングと相場変動の関係
為替や株価指数の影響で、米国株投信の基準価額は日々大きく変動します。思い描いていた金額に届かないリスクを減らすためには、売却を複数回に分ける(分割売却)戦略も有効です。
また、1350万円の使い道によっては、すぐに全額売却せずに一部を残しておくと、急な相場回復時にも対応しやすくなります。
まとめ:1350万円ちょうどの現金化は「逆算と調整」が鍵
eMAXIS Slim 米国株式のような投資信託でちょうど1350万円を現金化するには、「手取り希望額 ÷ (1 – 税率)」の逆算と、基準価額に基づく口数の割り出しが必要です。
日々の相場変動や基準価額のタイミングによるズレもあるため、少し余裕をもたせた金額で計算し、実際の売却時には証券会社のシミュレーターやサポート窓口の活用もおすすめです。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント