これから株式投資を始めようとする方にとって、証券口座の種類を選ぶことは最初の大きなステップです。中でも「特定口座(源泉徴収あり)」は初心者に人気のある選択肢ですが、その仕組みやメリット・デメリットをしっかり理解しておくことが大切です。
特定口座とは?基本を理解しよう
株式取引を行うには証券口座が必要で、その種類には「一般口座」「特定口座(源泉徴収あり/なし)」「NISA口座」などがあります。特定口座とは、証券会社が年間の取引損益をまとめてくれる便利な口座のことです。特に「源泉徴収あり」の場合、確定申告を不要にする仕組みがあるため、多くの初心者に選ばれています。
例えば、あなたがある銘柄を購入し、それが利益を出した場合、その利益に対して税金がかかります。特定口座(源泉徴収あり)を利用していれば、その場で証券会社が税金を引いてくれるため、面倒な手続きなしで完了します。
特定口座(源泉徴収あり)の主なメリット
①確定申告が原則不要
もっとも大きなメリットはこれです。年間の取引で利益が出ても、証券会社が自動で税金(所得税と住民税)を計算・徴収してくれるため、面倒な確定申告が必要ありません。副業やアルバイトで所得がある学生・社会人でも、安心して投資ができます。
②税金を自動で管理
利益が出た取引については、税金を即時で差し引いてくれるため、「あとで税金を払う」という負担がなく、使いすぎのリスクも減らせます。初心者にはこの自動性が大きな安心材料となります。
③損益通算も一部可能
年間の取引で利益と損失があった場合、証券会社内で損益通算されるため、過剰に税金を払わずに済む仕組みもあります。
知っておきたいデメリットと注意点
①損失の繰越控除には確定申告が必要
年間の取引で損失が出た場合、確定申告をすればその損失を3年間繰り越せる制度があります。しかし「源泉徴収あり」の口座を利用していても、この制度を使うには自分で確定申告を行わなければなりません。
②複数の証券会社で取引している場合
異なる証券会社に複数の特定口座を持っていると、損益通算は自動でされません。通算するには、確定申告が必要です。取引が複数社にまたがる人は注意が必要です。
③税率は一律20.315%
利益が出た際の税率は、所得税・住民税・復興特別所得税を合わせて一律20.315%です。利益の大小に関わらず、この税率が適用される点を覚えておきましょう。
初心者におすすめなのはどの口座?
これから投資を始める方で、税金や書類手続きに不安がある方は「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶのが安心です。確定申告が原則不要な点は、仕事や学業で忙しい人にとって大きなメリットです。
一方で、投資に慣れてきたら、NISA(少額投資非課税制度)口座や「源泉徴収なし」口座への切り替え・併用も検討してみるとよいでしょう。長期的な資産形成や税金対策に幅が出てきます。
実例で理解する:学生Aさんのケース
大学生のAさんは、アルバイト収入の一部を元手に株式投資を始めました。特定口座(源泉徴収あり)を選んだことで、利益が出た年も確定申告をせずに済み、面倒な手続きなく投資を継続できています。一方で、翌年に損失が出た際は、繰越控除のために税務署に相談し、自ら申告する必要があると学びました。
まとめ:まずは「源泉徴収あり」でスタートが安心
特定口座(源泉徴収あり)は、これから株式投資を始める方にとって非常に使いやすく、安心してスタートできる仕組みです。確定申告が不要である一方、損失の繰越や他社との通算には注意点もあります。最初は「手間なく始められる」メリットを最大限に活用し、必要に応じて他の制度との併用を検討するのが賢い選択です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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