投資初心者が高コストな投資信託を選ぶのはアリ?インカムビルダーファンドを勧められたときの判断ポイント

資産運用、投資信託、NISA

金融機関から勧められた高コストな投資信託に迷う方は少なくありません。特に初心者の場合、「説明してくれる安心感」と「手数料の高さ」のどちらを重視すべきかは大きな判断ポイントです。本記事では、インカムビルダーファンドなどを例に挙げつつ、投資初心者が後悔しない判断をするための視点を解説します。

インカムビルダーファンドとは?どんな特徴があるのか

インカムビルダーファンドは、世界の債券や株式などに分散投資し、分配金(インカム)を重視するファンドです。多くの場合、安定収入を得たい人向けの商品として設計されています。

ただし、毎月分配型であったり、高めの信託報酬が設定されていたりする点には注意が必要です。購入手数料3.3%、信託報酬1.232%というコストは、運用成果に大きく影響します。

「安心感」と「手数料」のトレードオフをどう考えるか

証券会社や銀行の窓口で商品を勧められると、「プロに相談できて安心」という心理が働きます。この安心料として手数料を支払うことに納得している方も多いでしょう。

しかし、年1.232%の信託報酬は、5年で約6%の資産が運用コストとして引かれることを意味します。100万円投資しても、60,000円がコストで消えるわけです。

代替案:インデックス投資やロボアドバイザーの活用

もし「自分で選べないけど、コストは抑えたい」と思うなら、手数料が低く長期実績のあるインデックスファンドを検討してみましょう。たとえば「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などは信託報酬が年0.1%台で済みます。

また、「自分で選べない」ならロボアドバイザー(例:ウェルスナビ、THEO)も選択肢です。こちらも手数料1%程度で、自動で分散投資してくれます。

実例:対面販売で高コスト商品を買って後悔したケース

ある60代男性は、銀行で勧められるままに毎月分配型ファンドを購入。10年後に元本が大きく目減りしていたことに気づきました。分配金で得た利益よりも、信託報酬と元本毀損の方が大きかったのです。

一方で、別の30代女性はネット証券で低コストファンドを毎月積立。資産は順調に増加し、手数料負担も軽微でした。

「勉強できないから買うべきではない」は本当か?

「勉強できないなら買うべきでない」とは一概に言えません。重要なのは「どれだけ自分で納得して判断できるか」です。納得していて、高コストに見合うサービスを受けていると感じるなら問題ありません。

ただし、数千円でも積立投資を始めながら、月1時間だけでも勉強すれば、1年後には大きく視野が広がる可能性があります。

まとめ:初心者こそ“納得できる商品”を選ぼう

インカムビルダーファンドのような高コスト商品を検討するときは、手数料と運用成果のバランス、自分の知識レベル、納得度を総合的に判断することが大切です。

無理にすべてを自己判断する必要はありませんが、「自分に合った投資方法とは何か」を考えることで、より納得できる運用ができるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました