つみたてNISAを始めたばかりの方にとって、「積立額が増えているのはどういうこと?」「配当が出てるの?」「売らなきゃ利益にならないの?」といった疑問はとても自然なものです。本記事では、つみたてNISAで資産がどのように増えていくのか、その仕組みを具体例とともにわかりやすく解説します。
つみたてNISAとはどんな制度?
つみたてNISAは、毎年一定の非課税枠内で投資信託を積み立てることで、得られた利益(値上がり益・配当)に税金がかからない制度です。2024年からは新NISAとして制度が刷新され、より長期的な資産形成がしやすくなっています。
この制度の目的は「長期・積立・分散」の投資を支援すること。つまり、コツコツ続けていくことで時間を味方にして資産を増やしていくための仕組みです。
毎日の“%の変化”は何を意味している?
アプリなどで確認できる「〇%増加」という表示は、あなたが投資してきた累計額(元本)と現在の評価額との違いを示しています。これは株価や市場全体の動きに連動して、毎日変動します。
この%は「含み益」や「含み損」と呼ばれ、実際にお金が増減したわけではなく、まだ確定していない利益や損失です。売却することで初めてその金額が“現金”として手元に戻ってきます。
配当金はあるの?どう扱われているの?
投資信託には「分配型」と「再投資型」があります。つみたてNISAで多く採用されているのは「再投資型」です。これは配当金が出た場合に、それを自動で再投資してくれる仕組みであり、複利効果を活かして資産を増やしていきます。
つまり、年に一度配当が出るというよりは、その都度運用に回されていき、知らないうちに資産の成長に貢献しているというわけです。
動画で見る「〇年後にいくらになる」はどういう理屈?
「毎月3万円積み立てると20年後には〇〇万円に!」といった動画やグラフは、過去の市場の平均リターン(年率3〜5%)を元にしたシミュレーションです。特にインデックスファンドなどは、過去数十年にわたって平均して年3〜7%の成長を記録してきました。
例えば、年利5%で20年間、毎月3万円を積み立てた場合の総資産は約1,237万円になります(元本720万円)。この差額が「投資リターン(利益)」です。
売らなければ利益にならないのは本当?
はい、投資信託は売却して初めて利益が「現金化」されます。ただし、売らずとも資産は毎日変動しており、価値自体は増えていきます。特に老後資金のような「将来使うお金」として運用している場合、売却のタイミングを先送りすることがむしろ複利の効果を高めるコツでもあります。
途中で売却しない限り課税もされませんし、つみたてNISA口座での運用益は非課税なので、長期保有が最も効果を発揮するポイントです。
実例:1年間の運用でどうなる?
たとえば、2023年に月2万円ずつ投資信託を積み立てた人がいたとします。年間の投資額は24万円。1年後、投資信託の基準価額が上昇し、評価額が26万円になっていれば、2万円の含み益(約+8.3%)が出ていることになります。
しかしこれは「評価額」であって、まだ売っていないため利益は確定していません。売却したときに、この2万円がそのまま非課税で受け取れる仕組みになっています。
まとめ:つみたてNISAでお金が増える仕組みは“時間と複利”がカギ
つみたてNISAでの資産形成は、株式市場の成長を少しずつ取り込んでいくスタイルです。日々の変動に一喜一憂せず、長期的に資産が育つ仕組みを理解することが大切です。
「すぐには増えないが、着実に増えていく」──それがつみたてNISA最大の特徴。計画的に積み立て、長期運用を続けることで、将来への大きな備えとなる可能性を秘めています。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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