株式投資やFXなどのチャート分析において、「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」は代表的なテクニカル指標の一つです。しかし一部では「使えない」「だましが多い」などの声もあり、信頼性に疑問を持つ方もいます。本記事では、これらの指標の意味や有効性、そして“バカとハサミは使いよう”的な活用法まで、実例を交えてわかりやすく解説します。
ゴールデンクロス・デッドクロスとは?
ゴールデンクロス(Golden Cross)とは、短期移動平均線(例:25日線)が長期移動平均線(例:75日線)を下から上に突き抜ける現象を指し、上昇トレンドの始まりを示すシグナルとされます。
反対に、デッドクロス(Dead Cross)は短期線が長期線を上から下に抜ける現象で、下降トレンドへの転換を示すとされます。
“使えるか”は相場環境次第
これらのクロスは、レンジ相場(横ばい)では“だまし”になることが多く、トレンド相場でこそ真価を発揮します。つまり、移動平均線が滑らかに並んでいる「パーフェクトオーダー」状態の中で発生するクロスは信頼度が高い傾向があります。
たとえば2020年のコロナショック後、日経平均株価が反転上昇を始めた際のゴールデンクロスでは、その後2,000円以上の上昇に繋がったという実例もあります。
単体で使うと“危険”な理由
クロスだけに頼ったエントリーは危険です。例えば、ゴールデンクロス発生後すぐに買ったものの、数日後に反落して損切りというケースは少なくありません。クロスはあくまで「補助的なシグナル」として使うべきです。
実践では、RSIやMACDなど他の指標と組み合わせることで、より精度の高い判断が可能になります。たとえば、MACDのゼロクロスとゴールデンクロスが同時に出た場合、エントリー根拠が強まります。
バカとハサミは使いよう:クロスの“賢い使い方”
クロスの使い方を誤ると「だまし」に引っかかりがちですが、条件付きで活用すれば武器になります。以下のような条件を設けると効果的です。
- クロス発生後、直近高値ブレイクでエントリー
- 出来高が伴っているかを確認する
- 上位足(週足や月足)とトレンドが一致しているか
こうした確認を怠らなければ、「バカとハサミは使いよう」的な意味で、クロスも“使える武器”になります。
クロスを使った売買ルールの一例
実際に、シンプルなクロス戦略をルール化することで、裁量判断を減らしたトレードも可能です。
例えば以下のようなルールを設定することが考えられます。
条件 | 内容 |
---|---|
買いシグナル | 25日線が75日線を上抜け+直近高値更新 |
売りシグナル | 25日線が75日線を下抜け+直近安値割れ |
損切り | エントリー後5%逆行 |
ルールを明確にすることで、感情に左右されず機械的な取引ができるようになります。
まとめ:クロスは“万能”ではないが“無能”でもない
ゴールデンクロスやデッドクロスは、適切な状況と判断材料を揃えて使えば、投資判断の補助として十分に機能します。
重要なのは、他の指標や相場環境と組み合わせて使うこと。テクニカルは“単体ではなく総合力”で使いこなすものです。クロスは「使えるかどうか」ではなく、「どう使うか」が問われる時代なのです。

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