アメリカが25%関税を発表しても株価が上がる、参院選で自民・公明が過半数割れしそうなのに株価が上がる――そんな「逆張り」相場に戸惑う投資家も多いでしょう。本記事では、その背景にある市場心理や仕掛けを整理し、どう考えるべきかを具体的に解説します。
■関税発表後に株価が上がる3つの理由
関税発表直後に株価が上昇する背景には、①市場参加者の織り込み済み、②為替相場や中央銀行の対応期待、③企業のサプライズ対策などが絡んでいます。
たとえば、事前に関税幅に関する情報が出回っていれば、市場はその情報を既に価格に織り込み、発表時には逆に買いが先行するケースがあります。
■参院選で政権が不透明でも株価が上がるのはなぜ?
選挙結果が予想と異なる場合、市場は「政策が混乱して回避される」「意外な安定感が出る」といった期待で反応することがあります。
また、大口ファンドなどがリバランス目的で選挙前に売り仕掛け、その後に買い戻すケースも多く、参院選を警戒して売った分の巻き戻しが入ることがあるのです。
■「裏読み」が必要なのはなぜか?
相場はセンチメントの集積体なので、ニュースそのものよりも「それを誰がどう解釈して動くか」が重要です。いわゆる「逆張り」も、短期的なプロの需給と仕掛け相場の反応と捉えれば裏読みしやすくなります。
逆に、初心者や中期・長期目線では、ニュースに過剰反応せず、業績やファンダメンタルズに基づいた視点が重要です。
■投資家視点のチェックポイント
- 暴落リスクの逆張り:材料出尽くし・仕掛け売りに対して一旦反発するケース
- リスクオフ局面のカウンター:政府や中央銀行の介入余地が意識されたときの買い戻し
- テクニカル指標との組合せ:重要なサポートラインや移動平均線付近での材料反応
これらの視点を複合的に判断することで、むしろ「逆張り」が正しい選択になる場合もあります。
■実例:関税発表後の株価動き
過去には、貿易摩擦で関税引き上げ懸念が強まった際、一部製造業株が下落した後、直後に政府の補助金や政策期待で急反発したこともありました。
また、選挙関連では、出口調査で政権交代懸念が出た瞬間に売られた後、蓋を開ければ思ったほど否定材料が出ず、急上昇するパターンも確認されています。
■まとめ:ニュースだけ追っても相場は読めない
ニュースそのものではなく、発表前に市場がどう織り込んだか、そして大口投資家がどんな思惑で動いているかを逆算する視点が重要です。
短期売買には逆張り戦略が有効な場面もありますが、中長期投資なら業績・キャッシュフロー・バリュエーション重視で構えた方が安定します。相場の“裏読み”はできますが、目的に応じた投資スタイルを明確に持つことが成功の鍵です。

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