積立NISAでの投資が順調に推移している方にとって、今後の相場の動向や含み益の維持に不安を感じることもあるでしょう。特にS&P500への投資では、過去の実績から安心感がある一方で、短期的な変動にどう対応すべきか悩む方も少なくありません。
S&P500がプラス38％の状態でも下落する可能性はある
S&P500はアメリカの代表的な株価指数で、長期的には成長を続けてきましたが、短期的には大きく下落する局面も存在します。たとえば2008年のリーマンショックでは約50％、2020年のコロナショックでは約30％の急落が起こりました。
現在38％の含み益があっても、市場全体の暴落があればマイナスになる可能性も否定できません。株式市場は常にリスクとリターンが共存しています。
数年経っても回復しないことはあるのか？
確かに一時的な暴落のあと、数年間含み損が続くケースも存在します。例えば2000年のITバブル崩壊後はS&P500が回復するまで約7年を要しました。ただし、その後は右肩上がりの成長を続け、結果的には過去最高値を更新しています。
よって、短期的な含み損に動じず、長期の時間軸で考えることが重要です。
暴落時でも「そのままにする」戦略の有効性
積立NISAのメリットは「ドルコスト平均法」にあります。暴落時に安値で積み立てることで、平均取得単価を下げ、将来的な回復局面で大きな利益を得られる可能性があります。
たとえば、2020年3月にコロナショックで一時暴落しても、そのまま積立を継続していた人は、2021年〜2022年に大きな回復恩恵を受けました。
積立NISAの非課税枠と長期保有の価値
積立NISAは原則20年間非課税で保有できます。この長期スパンを活かし、短期的な含み益や損益に一喜一憂せず、着実な資産形成を目指すことが基本戦略です。
実際に、多くの金融機関やFP（ファイナンシャルプランナー）も「途中のマイナスは想定内」としており、焦らず継続することを推奨しています。
投資信託の継続的なチェックも忘れずに
とはいえ、投資先の商品内容が大きく変わる場合もあります。信託報酬が急に上がったり、S&P500と乖離する運用がされるような状況があれば、見直しも必要です。
年に1回は運用報告書などを確認し、問題ないか点検する習慣を持ちましょう。
まとめ：焦らず、慌てず、長期視点で構えることが成功の鍵
積立NISAで含み益がある今の状態は喜ばしいことですが、それに油断せず、下落リスクも想定しておくことが重要です。S&P500の歴史を見ても、一時的なマイナスは避けられません。しかし、「そのままにしておく」という判断は、長期的には非常に合理的な戦略です。
これからも焦らず、ルールを守ってコツコツと積み立てを続ける姿勢が、将来的な資産形成の成功に繋がります。
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