eMAXIS Slim「オルカン」と「S&P500」はどっちを選ぶ?初心者にも分かる違いと選び方

資産運用、投資信託、NISA

投資初心者の方からも注目を集めている「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」。どちらも低コストかつ人気の高い投資信託ですが、選び方によって将来の資産形成に違いが出る可能性があります。本記事では両者の特徴を比較しながら、自分に合った選択ができるよう解説します。

それぞれのファンドの基本的な違い

オルカン(全世界株式)は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)に連動しており、米国を中心に日本・欧州・新興国までカバーしています。つまり、世界経済全体の成長に投資できるのが特徴です。

一方でS&P500はアメリカの代表的な500社に投資するインデックスであり、米国経済の成長に絞ってリターンを狙います。過去の実績ではS&P500の方が高リターンな時期もありますが、それはあくまで過去の結果であり将来を保証するものではありません。

パフォーマンスの差は?実績を比較

過去5年程度の実績では、S&P500のリターンの方が高かった期間が多く見られます。これは米国のIT企業(Apple、Microsoft、NVIDIAなど)が大きく成長した影響が大きいからです。

しかし、将来も必ずしも米国だけが成長し続けるとは限りません。仮にアメリカが成長鈍化し、新興国が伸びてきた場合にはオルカンの方が有利に働く可能性もあります。

分散投資の観点から見た場合

分散投資という視点では、オルカンが圧倒的に有利です。地域リスクが偏らず、世界中の市場にバランスよく投資できます。例えば、アメリカ経済に何かしらの大打撃があっても、他地域がカバーしてくれる仕組みです。

一方で、S&P500は米国一国に集中していますが、その分「伸びるときは強く伸びる」傾向もあります。ハイリスク・ハイリターンに近い運用スタイルといえるでしょう。

信託報酬(手数料)はどう違う?

両者の信託報酬は非常に低水準で、長期投資に向いています。

  • オルカン:年率0.05775%(税込)
  • S&P500:年率0.09372%(税込)

オルカンの方が若干低コストですが、差はわずかであり選択基準にはあまり大きな影響を与えません。

初心者が選ぶならどっち?

投資を始めたばかりの方や、分散性を重視する方には「オルカン」が無難です。一方、アメリカの成長性に強く賭けたい方や、パフォーマンス重視の方には「S&P500」も有力な選択肢となります。

また、両方に半分ずつ投資するという選び方も有効です。これにより、リスクを適度に分散しながら、成長機会も逃さずに運用できます。

まとめ:自分の価値観と相性で選ぼう

「オルカン」と「S&P500」は、どちらを選んでも長期投資として十分に優れた選択肢です。大切なのは、自分がどのような経済の成長に期待しているのか、またはリスクをどこまで許容できるかを理解することです。

投資信託は長い時間をかけて成果を得るものです。納得したうえで自分にとって最適な選択をしましょう。

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