相場の中で見られる「中段持ち合い(コンソリデーション)」は、多くのトレーダーが注目する局面です。この持ち合いの期間が長ければ長いほど、ブレイクアウト後の順行(元のトレンド方向への動き)の信頼性が高くなるという考え方があります。本記事では、その背景やロウソク足本数との関係について、実例を交えて解説します。
中段持ち合いとは?その意味と位置付け
中段持ち合いとは、強いトレンドの途中で価格が一定範囲内に収束し、エネルギーをため込むような動きを指します。上昇トレンド中に見られる横ばいの値動きは“上昇中の休憩”と捉えることができ、売り買いの攻防が一時的に拮抗している状態です。
このような持ち合いの後に起こるブレイクアウトは、しばしばトレンド継続のシグナルとなることがあります。
ロウソク足の本数とブレイクアウトの信頼性
調整の持ち合い期間がロウソク足数で10本以上、あるいは20本以上など、一定の長さを持つ場合、その後の順行ブレイクの成功確率が高まる傾向があります。これは、時間経過によってポジション整理が進み、ブレイク方向への動きがより明確になるためと考えられます。
たとえば、5本程度でブレイクした場合はダマシが多いのに対し、20本以上の持ち合い後にブレイクしたケースでは、しっかりとトレンドが継続する傾向が見られます。
実例で見る:持ち合い期間と順行成功率
以下はUSD/JPYの過去チャートにおける実例です。上昇トレンド中に15本のロウソク足による中段持ち合いを形成後、上方向にブレイク。結果として、その後は約1.5円の上昇が確認されました。
対照的に、同じ通貨ペアでわずか6本の持ち合い後にブレイクしたケースでは、直後に反転し、損切りラインに到達する動きもありました。
中段持ち合いの“質”にも注目
持ち合い期間の“長さ”だけでなく、“形状”や“出来高”も勝率に影響を与えます。出来高が徐々に減少し、価格の値幅も縮小していく「収束型持ち合い」は、エネルギーが溜まっているサインと捉えられ、ブレイク時の信頼度は高くなります。
チャートパターンとしての三角保ち合いやペナントも、典型的な中段持ち合いの一種として、テクニカル分析でよく用いられます。
勝率を上げるためのエントリーポイントの工夫
持ち合いブレイク後のエントリーでは、「ローソク足が実体で持ち合いレンジを抜けたか」「出来高が伴っているか」「直近高値/安値を明確に抜いたか」などを確認しましょう。
さらに、移動平均線やRSIなど他のテクニカル指標と併用することで、ダマシのリスクを軽減できます。
まとめ
調整の中段持ち合いは、単なる“停滞”ではなく、次の大きな動きの“前兆”として捉えるべき重要な局面です。そして、その持ち合いがロウソク足で何本分続いたかは、順行ブレイクの信頼性に密接に関係しています。持ち合いが長ければ長いほど、ブレイク後のトレンド継続性は高まる傾向にあり、エントリーポイントを絞り込む際の判断材料として非常に有効です。日々の検証と観察を通じて、自分の戦略に落とし込んでいきましょう。

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