iDeCoで取り扱い終了になった商品はどうする?売却・スイッチング・保有継続の考え方

資産運用、投資信託、NISA

iDeCoでは、金融機関の判断によって手数料の高い商品や人気の低い商品が取り扱い終了になることがあります。すでに保有している場合、そのまま持ち続けるか、他の商品にスイッチング(乗り換え)するかを検討しなければなりません。この記事では、判断のポイントを整理しながら具体例を交えて解説します。

取り扱い終了になった商品の扱い

iDeCoで「取り扱い終了」となった場合でも、すぐに強制売却されるわけではありません。既に保有している分はそのまま持ち続けることができます。ただし、新たに積み立てることはできなくなるため、追加投資はできません。

つまり、今後も保有し続けるか、それとも売却して別の商品にスイッチングするかを選ぶ必要があります。

保有を続けるメリットとデメリット

メリットは、既に含み益が大きく出ている場合、そのまま成長を期待できることです。過去に倍近くのリターンを得た商品なら、長期保有でさらに資産が伸びる可能性もあります。

一方でデメリットは、運用コスト(信託報酬など)が高いまま維持されることです。25年という長期で考えると、手数料の差が最終的な資産額に大きな影響を与える点は無視できません。

スイッチングを検討する場合の選択肢

スイッチングとは、現在の資産を売却し、別の商品に乗り換えることです。選択肢としては次のようなものがあります。

  • ゴールドやコモディティ関連商品:インフレや不況時のリスクヘッジに有効。ただし価格変動が大きいため、資産の一部にとどめるのが一般的です。
  • 新興国株式ファンド:長期的な成長を狙える一方、値動きは荒め。リスク許容度が高い人向け。
  • バランス型ファンド:株式と債券を組み合わせて安定感を重視。長期的に安心して保有しやすい。

一括で大きくスイッチするのではなく、時間を分けて段階的に移すのもリスク分散の方法です。

具体的な判断ポイント

25年という長期を考えると、手数料の低いインデックス型ファンドを中心に据えるのが一般的に有利です。過去の運用成績にこだわるのではなく、「今後25年間安心して持てるか」を基準に判断しましょう。

また、資産を分散させることも重要です。ゴールド、新興国株式、先進国株式、債券などを組み合わせれば、一つの商品が不調でも全体のバランスでリスクを抑えられます。

実例でイメージする

例1:現在80万円の資産を保有。→全額を保有継続→手数料は高いが、そのまま市場の成長に賭ける。

例2:80万円を半分ずつ分ける。→40万円を売却して低コストのインデックスファンドに移し、残り40万円は保有継続。リスク分散が可能。

例3:全額を売却し、バランス型ファンドやゴールドへ振り替え。→リスク管理を重視しつつ、新しい投資方針へ移行。

まとめ:iDeCoでは「長期・低コスト・分散」が基本

iDeCoは老後資金づくりを目的とした制度のため、25年という長期を見据えて「低コストで分散できる商品」を選ぶのが基本です。取り扱い終了になった商品をそのまま持ち続けるか、スイッチングするかは、自分のリスク許容度と資産運用の方針によって異なります。

不安がある場合は、金融機関やファイナンシャルプランナーに相談するのも有効です。大切なのは「安心して続けられる投資戦略」を選ぶことです。

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