2020年代に入ってから、世界経済はパンデミック・地政学リスク・インフレなど様々な波に揺れながらも、回復や成長を見せている国も存在します。では、今まさに“絶好調”と言える経済を見せている国はどこなのでしょうか?本記事では、GDP成長率・インフレ率・雇用・投資環境などの観点から、注目すべき国々を紹介し、その成長の理由に迫ります。
インド:人口ボーナスとIT輸出が経済成長を牽引
2025年現在、最も注目されている経済成長国の一つがインドです。IMFの最新見通しによれば、インドのGDP成長率は6%台後半と世界トップクラスを維持しており、グローバル企業の投資先としての人気も高まっています。
背景には、人口増加による内需の拡大、英語話者が多いことによるIT・BPO産業の成長、政府によるデジタル化・インフラ整備政策などがあり、今後も中長期的な高成長が期待されています。
アメリカ:生成AIと株高が景気を押し上げる
アメリカも依然として経済の中心的存在です。2024年〜2025年にかけては、生成AIブームに支えられたテック株の急騰や、失業率の低下、個人消費の堅調さが際立っています。
インフレと金利の問題はあるものの、FRBの金融政策が落ち着きを見せたことで、NASDAQやS&P500は最高値圏を推移。特にAI関連企業や半導体大手の好調が景気をけん引しています。
ベトナム:製造業移転で“アジアの成長エンジン”に
中国リスクの高まりを背景に、アジア諸国の中でもベトナムは特に外国企業の投資が集中しており、製造業のハブとして台頭しています。スマートフォン、アパレル、電子部品などの輸出が急増しており、2024年の実質GDP成長率は約5.8%に。
また、若年人口の多さと安定した政治体制も、持続的な成長を支える要因です。日本企業の進出も加速しており、ASEAN内でも経済発展の中核的存在になりつつあります。
中東(サウジアラビア・UAE):脱石油と大型国家プロジェクト
石油依存からの脱却を目指す中東諸国も、高成長が目立っています。特にサウジアラビアでは「Vision 2030」のもと、観光・エンタメ・再生可能エネルギー分野への投資が急拡大。UAEではドバイを中心とする不動産・金融業の活況が続いています。
実例:サウジのNEOM(ネオム)構想は、数十兆円規模の巨大開発プロジェクトであり、世界中の資本と技術を呼び込むことで経済に新たな原動力をもたらしています。
メキシコ:アメリカ向け“ニアショア”生産が拡大中
米中対立の影響で、アメリカ企業が製造拠点を中国からメキシコへと移しつつある“ニアショアリング”が加速しています。これにより、メキシコの自動車・電子部品などの輸出が急伸し、雇用や所得の面でも好影響が表れています。
通貨ペソの安定や、米国との地理的近さ・貿易協定の利点もあり、今後も堅調な成長が見込まれる地域です。
まとめ:今「絶好調」といえる国々は多様な強みで成長中
インドの人口ボーナスとIT、アメリカのテクノロジー主導経済、ベトナムやメキシコの製造業、サウジの政策転換など、今絶好調な国々には、それぞれ固有の“成長ドライバー”があります。
こうした国々は、地政学リスクや市場の変化に対して柔軟な適応力を持ち、世界経済の成長エンジンとしての役割を果たし続けています。将来の投資・ビジネスのヒントとしても注目すべき存在と言えるでしょう。

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