トルコリラ円(TRY/JPY)は高金利通貨として知られ、多くの投資家にとって魅力的な投資対象です。しかし、その反面、極端なボラティリティと為替リスクを抱えていることから、ポジション管理を誤ると大きな損失につながる危険もあります。この記事では、「あと1円下がるとロスカット」という状況に直面している方に向けて、リスクの把握と具体的な対処法を解説します。
トルコリラ円は極めて不安定な通貨ペア
トルコリラは過去10年以上にわたり下落基調が続いており、2020年以降もインフレや政治リスク、不安定な金融政策が価格を圧迫しています。日本円との通貨ペアである「リラ円」も例外ではなく、1年間で1円以上の下落は珍しくありません。
そのため、リスク管理が不十分な状態で600万円という大きな資金を投じている場合、1円の下落が致命的になる可能性もあります。
ロスカット目前の状況をどう捉えるか?
ロスカットとは、証拠金維持率が一定以下になると、自動的にポジションが強制決済される仕組みです。証拠金に対してレバレッジをかけすぎていると、わずかな値動きでロスカットが発生してしまいます。
「あと1円下がったら終わり」という状況は、証拠金維持率が限界に達していることを意味し、非常に危険です。このような場合、以下のような対策を検討すべきです。
考えられる対処法とリスクヘッジ
- ① 追加証拠金の入金:余剰資金があるなら、ロスカット水準を引き下げるために追加入金を検討。ただしリスクの先送りには注意。
- ② 一部ポジションの損切り:すべて失うよりは一部損切りして証拠金維持率を上げる判断も重要。
- ③ レバレッジの見直し:今後のトレードではレバレッジを下げることで同様のリスクを回避可能。
- ④ 通貨分散:高金利通貨ばかりに偏ったポートフォリオは危険。円や米ドル建て資産とのバランスを検討。
「関税合意で円安」は一時的な支えか?
関税や地政学的な要因で短期的に円安方向へ進むことはありますが、リラ円の上昇トレンドに転じる保証はありません。根本的なトルコ経済の問題(インフレ・政策金利・通貨安傾向)が続いている限り、円安トレンドも限定的な場合があります。
ポジティブ材料だけで安堵せず、下落時の備えも同時に考えておくことが、長く相場に残るための基本です。
実際の事例:レバレッジ管理に失敗したケース
2021年のリラ円急落時、多くの個人投資家が高スワップ狙いで長期保有していたものの、わずか2〜3円の下落でロスカットとなるケースが続出しました。証拠金が大きくてもレバレッジが高すぎると防げないリスクがあることが実証されています。
このような経験を糧に、ポジションサイズと余裕資金のバランスを再考することが重要です。
まとめ:冷静に状況を分析し、行動することが最優先
「あと1円下がると終わり」という危機的な状況では、冷静な判断と適切な対応が求められます。感情的な判断で放置することが最大のリスクとなるため、資金の余力、ポジションの見直し、そして為替相場のファンダメンタルを踏まえた対応を心がけましょう。
トレードにおいて「防御は最大の攻撃」です。ロスカットを避けることが、長期的に利益を残すための第一歩です。

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