楽天証券における評価損益と実現損益の違いとは?税引き後の誤解も解説

株式

証券口座を利用していると「評価損益」と「実現損益」という言葉に出くわす機会は多いですが、それぞれの意味や違いを正しく理解していないと、資産管理に誤解を招く可能性があります。特に楽天証券の特定口座(源泉徴収あり)を利用している場合、税引き後の金額が絡むため、実現損益が少なく見えるケースもあります。本記事では、これら2つの損益の違いや注意点について、具体例を交えて解説します。

評価損益とは?まだ確定していない「見かけの損益」

評価損益は、現在保有している株式などの金融商品の時価と購入価格(取得単価)との差額です。あくまで「今売却したらこれだけの利益(または損失)になるであろう」という目安であり、実際には売却するまでは反映されません。

たとえば1000円で買った株が1200円になっていれば、評価益は200円ですが、これは未実現の利益で、株価が下がれば減少または消える可能性があります。

実現損益とは?売却して確定した損益

一方、実現損益は実際に株式などを売却して確定した利益や損失を指します。こちらは実際に現金化される数字であり、課税対象となるのはこの実現損益です。

楽天証券の特定口座(源泉徴収あり)では、この実現損益に対して20.315%(所得税+住民税)が自動で引かれた後の金額が表示されるため、税引き後の金額が「評価損益×0.8」と比べて小さく感じることがあります。

評価損益×0.8と実現損益が一致しない理由

「評価損益×0.8」というのは、20%の税金を想定したおおまかな見積りですが、実際には以下のような理由でズレが生じます。

  • 税率は20.315%であり20%ちょうどではない
  • 譲渡益に対する税金だけでなく、配当や他銘柄との損益通算も影響
  • 楽天証券の実現損益は「税引後」で表示されている
  • 売却時の手数料(今は無料が多いが昔の分が含まれる場合あり)

特定口座ではこれらをすべて考慮した金額が出ているため、「評価損益×0.8」では大まかな目安にしかなりません。

具体例で見る差の発生パターン

以下の例で違いを見てみましょう。

項目 数値
購入価格 100,000円
現在価格 120,000円
評価損益 +20,000円
評価損益×0.8 +16,000円
実現損益(税引後) +15,937円

このように、「×0.8」は便宜的な試算に過ぎず、実際には税率や計算方法の違いで若干下回ることがあるのです。

損益の確認にはどこを見ればいい?楽天証券の画面構成

楽天証券では「口座管理」>「損益・残高」から「評価損益」と「実現損益」をそれぞれ確認できます。また、「譲渡損益明細」画面では、より詳細な税引前後の損益や通算状況も見られるため、迷ったらこちらをチェックしましょう。

特に確定申告をする予定のある方や、年間取引報告書を使う方はこの画面の理解が必須です。

まとめ:実現損益=税引後の「本当の利益」、評価損益は参考値に

評価損益と実現損益の違いを理解することは、長期的な資産形成にも大きな意味があります。特に楽天証券のような特定口座では、実現損益が「税引後」である点に注意が必要です。評価損益×0.8はあくまで目安であり、詳細は実際の「譲渡損益明細」画面で確認するのが安心です。

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