日経平均株価の“続落”最長記録は何営業日?歴史と背景を解説

株式

株式相場では「下がり続けることはない」とよく言われますが、実際にどれだけ長く下落が続いたかを知ることは、相場のリスク理解を深めるうえでも重要です。今回は、日経平均株価(日本の代表的な株価指数)が営業日ベースで連続して下落した最長記録を歴史的な視点から整理します。

続落とは何か?定義と注意点

「続落」とは、株価指数が**営業日の終値ベース**で前日より下がった日が連続することを指します。休日や祝日を挟んだ場合、その分は営業日数には含まれません。

ただし、データには「陰線が出続けた日数」や「終値で下がった日数」など複数の定義があるため、資料によって数値が異なることがあります。

最長の続落記録:15営業日

日経平均株価の連続下落(営業日ベース)での**最長記録は「15営業日」**です。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}

具体的な期間は、1954年4月28日〜5月18日であり、この期間に株価は7.9%程度下落しました。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}

背景にある景気・経済環境

この1954年の続落は、朝鮮戦争休戦後の「いわゆる特需景気」の反動や在庫調整、景気の踊り場的な状況が背景にあったとされます。 :contentReference[oaicite:3]{index=3}

当時の株価水準は非常に低く、今とは大きく異なる市場環境であったことも留意が必要です。

他の長期続落記録もチェック

この15営業日の記録のほか、次のような続落の長期記録があります。

順位 期間 営業日数 下落率・備考
1位 1954年4月28日〜5月18日 15営業日 約7.9%下落
2位 1949年11月14日〜11月29日 13営業日 ドッジ・ラインによる景気鈍化期 :contentReference[oaicite:4]{index=4}
3位 2008年6月19日〜7月4日 12営業日 サブプライム危機前夜、輸出依存の日本経済リスクも影響 :contentReference[oaicite:5]{index=5}

こうしてみると、最長の15営業日は突出しており、その他は直近の世界的な金融危機や戦後直後の経済構造変化期に集中しています。

なぜ続落が起きるのか?連続下落のメカニズム

続落が起きる背景には、主に以下のような要因があります。

  • 景気減速や企業業績悪化が先行し、株価に下落圧力がかかる。
  • テクニカルな売りや、投資家心理の悪化(売り逃げ・損切り)が連鎖する。
  • 輸出企業・為替の影響が大きい日本市場では、円高・外需減少等が引き金になることも。

実例として、2008年の12営業日続落は世界的な信用不安が背景にあり、国内市場にもリスクが波及した典型例です。 :contentReference[oaicite:6]{index=6}

投資家としての対応ポイント

続落が長期化した場合の投資家対応として、次のようなポイントを押さえておくと良いでしょう。

①状況の把握:何が原因で続落しているか(景気要因・為替・地政学リスクなど)を確認しましょう。

②ポジションの見直し:保有銘柄のリスク・収益見通しを再検討し、分散やヘッジの検討も視野に。

③冷静な判断を:過度に悲観・楽観にならず、データ(例:続落日数の歴史)を手元に持っておくのも一つの安心材料です。

まとめ

代表的な株価指数である日経平均株価では、営業日ベースでの最長連続下落記録は**15営業日**で、1954年4月28日〜5月18日の期間に達しました。

その背景には当時の景気反動や在庫調整など構造的な要因があり、似たような長期の続落は、1949年や2008年にも起きています。しかし、15営業日という数字は歴史的にも例外的と言えます。

「株式相場は下がり続けることはない」という格言は、理論的には正しいものの、実際のマーケットでは続落が10営業日を超えるような局面も起こりうるという事実があります。本記事が、続落の実例を知るうえでの一助となれば幸いです。

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