積立NISAで着実に資産形成を進める中、ある程度投資額が増えてくると「分散投資」の重要性が高まります。特に先進国やS&P500といった米国寄りの投資配分が多い方は、次の1万円をどう使うか迷うところです。本記事では、グローバル高配当株式ファンドとジャパン半導体株式ファンドの特徴を比較しつつ、その他の候補や分散戦略についても解説します。
現在のポートフォリオを確認しよう
まずは現在の配分から振り返ります。すでに「先進国株式(例:eMAXIS Slim先進国株式)」に2万円、「S&P500(例:楽天S&P500など)」に3万円と、合計5万円を積立している場合、ポートフォリオは米国偏重になっている可能性が高いです。
これは成長性という意味では悪くない選択肢ですが、リスク分散の観点では、地域・資産タイプ・テーマなどを広げるのが有効です。
選択肢①:グローバル高配当株式ファンド(奇数月分配型)
このタイプのファンドは、世界中の高配当企業に分散投資を行い、安定した分配金を受け取ることを目的としています。インカム重視の投資スタイルで、比較的値動きがマイルドであることが多いです。
例えば、「グローバル好配当株式オープン(奇数月分配型)」は、米国・欧州・アジアなどにバランス良く投資されており、資産の一部を守りながら増やしたい人に向いています。
ただし、分配金を出す分、再投資されず複利効果がやや薄くなるため、長期の資産形成を重視する場合は注意が必要です。
選択肢②:ジャパン半導体株式ファンド
国内の半導体関連企業に集中投資するテーマ型ファンドです。2024年以降、日本の半導体産業は政策的な追い風もあり、注目を集めています。
代表的な銘柄には、東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクス、アドバンテストなどがあり、世界的な需要拡大を背景に株価が上昇しています。
ただし、こうしたテーマ型ファンドは景気の波に影響されやすく、ボラティリティ(値動きの大きさ)が高めである点には注意が必要です。
その他のおすすめ分散候補
以下のような選択肢も検討に値します。
- 全世界株式(例:eMAXIS Slim 全世界株式オールカントリー):既存の米国偏重をグローバルに分散
- 新興国株式ファンド:将来の成長性に期待。ただしリスクも高め
- 国内REITファンド:安定的な利回り+不動産という異なる資産クラス
たとえば、S&P500を軸にしながら「日本株」や「新興国株」、「高配当株」、「REIT」などを組み合わせることで、バランスの良いポートフォリオが構築できます。
リスク許容度に応じて選択肢を絞ろう
どちらのファンドもそれぞれメリットがありますが、最終的には自分のリスク許容度と目的に応じて選ぶことが大切です。
- 堅実な安定収入が欲しい → グローバル高配当株式ファンド
- 値上がり益を狙いたい → ジャパン半導体株式ファンド
また、分配型は再投資による資産増加を見込む積立NISAにはやや不向きな面もあるため、非課税制度の特性も考慮すると良いでしょう。
まとめ:分散の視点で一歩進んだポートフォリオ構築を
積立NISAは長期的な資産形成に最適な制度であり、初期は王道のインデックス中心でも、資産が一定規模になると「リスクの分散」や「投資スタイルの調整」が重要になります。
高配当株で安定性を補強するのか、半導体で成長性を狙うのか、それとも全世界株などでバランスを取るのか。自身の目的やライフプランに合わせた選択を意識して、最適なもう1万円の投資先を見つけましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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