日本版SCHDの株価と配当金の関係について解説

資産運用、投資信託、NISA

楽天とSBIが提供する日本版SCHDについて、株価の騰落と配当金の関係についての質問がありました。ここでは、株価が上がると配当金が増えるのか、また、騰落率と増配率を加味した「真の増配率」について詳しく解説します。

1. SCHDとは?

まず、日本版SCHDについて説明します。SCHDは米国の高配当株式ETFで、主に米国の安定した高配当株に投資しています。日本版も同様に、高配当株を中心に投資しており、安定した配当収入を得たい投資家に人気です。

これらのファンドは、株式市場が上昇することで配当金の増加が期待できることがありますが、株価の動きと配当金には直接的な関係があるのでしょうか。

2. 株価の騰落と配当金の関係

株価が上昇すると、その企業の時価総額が大きくなりますが、これは配当金額にも影響を与えることがあります。企業が安定して利益を上げていれば、時価総額が増加することにより、配当金も増える可能性があります。しかし、株価が上がるだけでは配当金が自動的に増えるわけではなく、企業の業績や配当政策が重要です。

言い換えれば、株価の上昇が必ずしも配当金の増加につながるわけではなく、企業が増配を決定した場合に配当金が増えるという形になります。したがって、株価が上昇しても配当金が増えない場合もあります。

3. 騰落率+増配率=真の増配率?

質問の中で「騰落率+増配率=真の増配率」というフレーズが登場しています。ここで重要なのは、騰落率(株価の上昇率)と増配率(配当金の増加率)の違いです。騰落率は株価の変動を示すものであり、増配率は企業が実際に配当を増やす割合を示します。

騰落率を配当金の増加率に加算することで、より高いリターンを得られるという考え方は一定の理にかなっていますが、これは単なる株価上昇による利益を含んだ評価方法に過ぎません。株価の上昇と配当の増加は、同じペースで動くわけではないことを理解することが重要です。

4. インカムゲインとキャピタルゲインの違い

投資家が得るリターンにはインカムゲイン(配当収入)とキャピタルゲイン(株価の上昇)があります。インカムゲインは配当金で、キャピタルゲインは株価の値上がり分です。高配当株を中心に投資している場合、主にインカムゲインを重視しますが、株価の上昇があれば、キャピタルゲインも期待できます。

投資家にとっては、配当金の安定性と株価の上昇のバランスが重要であり、どちらも重要なリターン要素となります。日本版SCHDの場合も、これらの要素を総合的に評価する必要があります。

5. まとめ

日本版SCHDにおいて株価の上昇が配当金に直接的に影響を与えるわけではなく、増配には企業の業績や方針が関係しています。騰落率+増配率が「真の増配率」を示すという考え方は、株価上昇の影響を含むものの、株価と配当金の動きは別個の要素であることを理解することが大切です。投資家は株価の騰落と配当金の増減を総合的に評価することが求められます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました