つみたてNISAや新NISAが一般化し、多くの投資初心者が制度を活用しようとしています。そんな中で、つい特定口座で買ってしまった…というミスも少なくありません。この記事では「S&P500をNISAで買うつもりが特定口座で購入してしまった」場合の対処法について、分かりやすく解説します。
特定口座とNISA口座の違いをまず整理しよう
特定口座は、証券会社が年間取引報告書を作成し、税金計算や納付を代行してくれる便利な口座ですが、利益が出たら約20%の税金が発生します。
一方、NISA口座は非課税枠内なら運用益や配当金に税金がかかりません。だからこそ、NISAで買いたかったというケースが多いのです。
間違って特定口座で買ってしまったら?
残念ながら、特定口座で買った商品をNISA口座に移すことはできません。現行の制度上、口座間の資産移動は認められていないのです。
そのため、「一旦売却→NISAで再購入」という手続きが必要になります。ただし、売却時点での利益には課税されるため、値上がりしていると税金が発生してしまいます。
買い直すメリットと注意点
買い直すことで得られる主なメリットは以下の通りです。
- 今後の運用益が非課税になる
- 複利効果を最大限活かせる
- 将来の売却時に税金を気にしなくてよくなる
ただし、すでに保有している分に含み益がある場合は「税金が発生するリスク」を理解しておきましょう。逆に、含み損が出ているタイミングなら売却しても税金はかかりません。
手続きの具体的な流れ
以下の手順で、買い直しが可能です。
- 証券口座にログインし、特定口座で保有しているS&P500を売却
- 売却代金が入金されるのを待つ(通常は2営業日)
- NISA口座から、同じ商品を購入し直す
もし自動積立を設定していた場合は、NISA口座の方で積立設定を変更するのも忘れずに。
NISA枠の使い切りに注意!
2024年からの新NISA制度では、つみたて投資枠と成長投資枠の2つがあります。S&P500は一般的に「成長投資枠」に分類されますが、年間240万円(成長枠)の非課税枠を超えると、NISAでは買い付けできません。
そのため、枠を無駄遣いしないように「まとまった買い直しをするのか」「次回以降の積立に備えて温存するのか」を検討しましょう。
よくある失敗例と対応策
失敗例1:S&P500を特定口座で購入し、含み益が出ていたが即売却して課税された
→ 含み益がある場合は無理に売却せず、次回の購入からNISAにするだけでもOKです。
失敗例2:自動積立が特定口座のままになっていて気づかず継続購入していた
→ 設定は都度確認!証券会社の設定画面で「NISA口座で積立」になっているかをチェックしましょう。
まとめ:状況に応じて慎重に判断を
NISAの非課税メリットは非常に大きいですが、特定口座から買い直すには税金の影響もあるため、購入時期・金額・含み益の有無を見て判断するのがベストです。
もし売却せず保有を続けても問題はなく、次回以降の買い付けをNISAで行えばOK。自分の投資目的やリスク許容度に応じて、冷静に対応しましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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