就職先からインサイダー取引に関する案内を受けて不安になる方は少なくありません。特に、自分では株取引をしていなくても、同居家族が投資をしている場合、「もしかして自分も対象になるのでは?」と心配になるケースもあります。この記事では、インサイダー取引の仕組みと家族が投資している場合の留意点について解説します。
インサイダー取引とは何か?その基本を正しく理解しよう
インサイダー取引とは、上場企業などの内部情報(未公表の重要事実)を知った者が、その情報を基に株式などの金融商品を売買する行為を指します。これは金融商品取引法で禁じられており、違反すれば罰則が科されます。
たとえば、企業の従業員が「まだ公表されていない新商品発売の情報」を知っていて、その情報をもとに自分や家族が株を売買すると、インサイダー取引とみなされる可能性があります。
家族が投資している場合に問題になるのはどんなケース?
インサイダー取引が成立するには、①未公表の重要事実を知った立場、②それを利用して売買したこと、③情報の伝達があったことの3点がポイントです。つまり、自分が重要情報を知っておらず、家族にも伝えていなければ、違法にはあたりません。
逆に、自分がその企業の内部情報を知っている立場にあり、それを家族に話し、その家族が売買をすれば、違法行為に問われる可能性が出てきます。
投資信託の場合はどうか?株式と異なる点
投資信託は、ファンドマネージャーが複数の銘柄をまとめて運用する商品であり、個別銘柄を直接売買するわけではありません。そのため、一般的にはインサイダー取引の対象になりにくいとされています。
ただし、内部情報に関係する企業の比率が大きい投資信託を、情報を知ってから短期間で売買した場合などは、証券取引等監視委員会により調査対象となる可能性もゼロではありません。
誤解されないためにできること:リスク管理のポイント
たとえ問題がなくても、インサイダー取引の「疑い」を持たれることで調査対象になる場合があります。そのため、家族の投資行動についても無関心ではいられないのが現実です。
投資に関する連絡が頻繁に来る場合は、その履歴を記録しておいたり、取引内容について話さないルールを明確にしておくことが有効です。企業によっては、同居家族の投資状況を報告する義務がある場合もありますので、就業先の規定は必ず確認しましょう。
まとめ:安心して働くために、事前に確認と対策を
自分が株取引をしておらず、情報の伝達もない場合は、基本的にインサイダー取引を疑われる可能性は低いです。しかし、リスクを完全にゼロにするには、職場のルールを確認し、家族にも丁寧に説明することが重要です。
安心して新しい職場でスタートを切るためにも、適切な理解と準備をしておきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント