株主優待の継続保有特典を得ている個人投資家にとって、NISA口座への買い直しは慎重な判断が求められます。特にエスビー食品のように、保有期間によって優待内容が変わる銘柄の場合、成長投資枠での買い直しにより保有履歴がリセットされるリスクがあるのかが重要なポイントです。本記事ではその仕組みや注意点、代替策についてわかりやすく解説します。
エスビー食品の株主優待制度と継続保有条件
エスビー食品(S&B)は、株主優待として自社製品を提供しており、保有年数に応じて優待内容がグレードアップする制度を採用しています。たとえば、1年以上で1000円分、3年以上で2000円分といった内容です(年度により異なるため公式IRで確認を推奨)。
この「継続保有年数」は、証券会社を通じて企業側が毎年の株主名簿に記録されたかどうかで判断されるため、一度売却すると保有年数がリセットされる可能性があります。
成長投資枠での買い直しは「保有継続」と見なされるか?
基本的に、特定口座で保有していた株式を売却し、成長投資枠(新NISA)で買い直すと、証券保管振替機構(ほふり)における名義や保有履歴がリセットされるため、「継続保有」扱いにはなりません。つまり、保有期間はゼロからの再スタートになります。
特にエスビー食品は、公式IRページで「同一株主番号での継続記載が必要」としているため、売却→買い直しによって株主番号が変わると、長期保有特典は途切れると考えられます。
保有期間を継続したままNISAを活用するには?
優待の継続保有条件を維持したい場合、以下の2つの方法が検討されます。
- 特定口座のまま保有を継続し、新NISAでは別銘柄や投資信託を運用する
- 保有株式のNISA口座への移管はできないため、優待よりも非課税メリットを優先したい場合は売却覚悟で買い直す
実質的に「移管」ができない制度設計になっているため、優待と節税のどちらを優先するかは個人の投資目的によって判断する必要があります。
実際の事例:同様のケースでの注意点
たとえば、オリックスやJTといった他の優待銘柄でも、「継続保有3年」で優待が拡充される制度があります。これらも「株主番号が継続しているか」を条件にしているため、名義変更やNISA買い直しにより条件が失われるケースがあると報告されています。
そのため、買い直し前にはIR資料や企業の問い合わせ窓口に直接確認するのが安心です。
まとめ:優待重視なら「売らずに継続保有」がおすすめ
エスビー食品のような長期保有による優待拡充銘柄は、保有年数がリセットされる売却には慎重になるべきです。新NISAの成長投資枠は魅力ですが、優待特典とのトレードオフも理解したうえで、あなたの投資戦略に合った判断をしましょう。

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