ビットコイン投資は利確しながらが正解?売らずに保有し続ける戦略との比較

資産運用、投資信託、NISA

ビットコインをはじめとする仮想通貨投資において、「買ったら売るな」という長期保有の考え方と、「利確しながらでないと利益にならない」というトレード的な考え方がよく議論されます。果たして、どちらが現実的かつ合理的な投資手法なのでしょうか。本記事では、両方の戦略を比較しながら、状況に応じた最適な判断軸について解説します。

長期保有(ガチホ)戦略の考え方とメリット

「ガチホ」とは、「ガチでホールドする」の略語で、ビットコインなどを売らずに長期間保有し続ける投資スタイルを指します。この戦略は、将来的な価格上昇を見込んで短期的な価格変動に惑わされず、時間を味方につけるのが基本です。

たとえば、2015年に1BTC=約3万円で購入し、2021年の最高値(約700万円)まで保有していた人は、200倍以上のリターンを得ています。税金の繰延効果や、頻繁なトレードによる失敗を避けられるというメリットもあります。

利確をしながら積み増すスタイルとは?

一方で、「利確しながら買い増す」戦略は、相場の波を利用して資産を増やすアクティブな方法です。含み益が大きくなったタイミングで一部を売却し、価格が下がった時に買い戻すことで、同じ資金量でも保有数量を増やすことが可能です。

例として、ビットコインが500万円→600万円に上昇した時に一部を利確し、その後450万円に下落した時に再投資すれば、結果的に保有BTC数は増加します。このようなトレードは相場に敏感な人にとって有効な選択肢です。

売らずにいるリスクと利確をしない心理的負担

ガチホの弱点は、含み益を抱えながら暴落に直面したときに精神的に耐えきれず、底値で売ってしまうリスクがある点です。特に仮想通貨のボラティリティは非常に高いため、「一度利確しておけばよかった」と後悔するケースも少なくありません。

また、実現益がないままだと資金の自由度も下がります。新たな投資チャンスに柔軟に動くには、ある程度の現金化(利確)が必要になる局面もあるでしょう。

税金や手数料にも注意が必要

日本では仮想通貨の売却益は雑所得として課税されます。累進課税により、利確額が大きくなるほど税率が高くなり、最大で45%(住民税含め55%)に達する可能性もあります。

頻繁なトレードでは、税金や送金手数料、スプレッドによるコストも積み重なり、実質的な利回りを押し下げる要因となります。したがって、売買のタイミングや金額は計画的に行う必要があります。

バランスをとった投資戦略が現実的

ガチホと利確はどちらか一方が正解というわけではありません。たとえば、保有額の一部だけを定期的に利確し、利益の一部を再投資に回す「ハイブリッド型戦略」も有効です。

また、ポートフォリオ全体でリスク分散を図るために、仮想通貨以外の金融資産(株式や債券)と組み合わせるのも良いでしょう。自分のリスク許容度と投資目的に応じて、柔軟に調整することが長期的には重要です。

まとめ:利確と保有、どちらも戦略次第で有効

ビットコインを「売らずに保有する」ことも、「利確をしながら買い増す」ことも、どちらも目的と状況によって有効な戦略です。重要なのは、感情的にならず、自分の資産状況・リスク耐性・投資期間に基づいた合理的な判断を下すことです。

市場の波に流されず、計画的な投資を継続することで、ビットコイン投資の成果を最大化していきましょう。

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