トレーディングにおいてチャートの見やすさやトレンドの把握は、エントリーとエグジットの精度を大きく左右します。中でも人気のある「平均足」と、その派生である「平均足スムーズド」は、視覚的にトレンドを捉えやすくする代表的なツールです。本記事では両者の特徴と違い、そして活用方法について詳しく解説します。
平均足とは?:ノイズを抑えたトレンド視覚化ツール
平均足(Heikin Ashi)は、通常のローソク足と異なり、価格の平均をもとにしたチャート表現方法です。実体が滑らかに変化するため、トレンドの転換点がわかりやすいのが特長です。
例えば、上昇トレンド中であれば連続して陽線が並び、トレンド継続の自信を持ちやすくなります。一方で、実際の価格とは異なるため、利確や損切りのタイミングには注意が必要です。
平均足スムーズドとは?:よりなめらかに、より長期目線で
平均足スムーズド(Smoothed Heikin Ashi)は、平均足の情報にさらに移動平均を組み合わせて滑らかにしたチャートです。トレンドの「持続力」を視覚的に捉えるのに適しており、中長期トレーダーに好まれる傾向があります。
たとえば、平均足では転換しそうな動きが出ても、スムーズドでは引き続きトレンド継続と示される場合があり、「だまし」や一時的な逆行を避けやすい点が利点です。
どちらを選ぶ?場面別の使い分け方
以下は平均足と平均足スムーズドの使い分けに関する具体例です。
- 短期トレード(5分足・15分足など):平均足が適しており、エントリー/エグジットの判断が迅速にできます。
- 中長期スイング(1時間足~日足):平均足スムーズドが有効で、ノイズの少ないチャートからトレンドの流れを捉えやすいです。
- 組み合わせ使用:短期で平均足、中長期でスムーズドを表示して、相場の全体像とエントリーポイントを把握する戦略もあります。
例えば、「1時間足の平均足スムーズドで上昇トレンドを確認 → 15分足の平均足で押し目を拾う」などが典型的です。
平均足/スムーズドを使った具体的トレード例
あるFXトレーダーは、USD/JPYの15分足で平均足を使い、陽線5本連続でエントリー、陰線が出たら利確というルールを設定。結果、ノイズに振り回されず利益を上げることに成功しています。
また別の株式トレーダーは、日足スムーズド平均足でトレンド方向を確認し、順張りでエントリー。売買回数を減らし、資金効率を高める運用に成功しました。
注意点と活用のコツ
- 実際の価格(ローソク足)と平均足/スムーズドの価格は一致しないため、注文時の価格確認が必要です。
- 「転換サイン=即売買」と決めつけず、他のインジケーター(MACDやRSIなど)との併用がおすすめです。
- スムーズドは特に表示が遅れる特性があるため、エントリータイミングにはやや遅延があります。
まとめ:平均足と平均足スムーズドは目的別に使い分けよう
平均足と平均足スムーズドはいずれもトレンドの可視化に優れたツールですが、それぞれに得意・不得意があります。「即時性」を求めるなら平均足、「安定したトレンド確認」には平均足スムーズドが適しています。
自分の投資スタイルや時間軸に合わせて使い分けることで、無駄な取引を減らし、より精度の高いトレードが可能になるでしょう。まずは無料のチャートアプリなどで両方を試して、感覚的に合う方を見つけてみるのがおすすめです。

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