株式市場では、急騰した銘柄が取引所の制限値幅の上限に達して「ストップ高」になることがあります。こうした状況では、売り注文が少なく、日中市場ではほとんど購入できないケースが多いです。しかし、夜間などに取引可能なPTS(私設取引システム)を活用すれば、思わぬチャンスが広がることもあります。
PTS取引とは?
PTS(Proprietary Trading System)は、証券取引所とは別に開設された私設市場であり、個人投資家も利用可能です。代表的なPTSには「SBIジャパンネクストPTS」や「チャイエックスPTS」などがあります。
PTSの大きな特徴は、日中の取引時間外でも売買が可能な点です。主に17:30〜23:59の夜間セッションが利用されており、特に材料が出た銘柄などでは活発な取引が見られます。
ストップ高でもPTSで買える理由
日中市場では「値幅制限」により、ストップ高になるとそれ以上の価格での売買ができなくなります。しかし、PTSでは東証の値幅制限が適用されないため、その日の終値を基準に自由な価格で売買が行われます。
たとえば、東証でストップ高に張り付いた銘柄でも、PTSでそれより高い価格で売却する人が現れれば、購入できるチャンスがあります。
実例:PTSでの売買成立パターン
たとえば、ある銘柄が日中に東証でストップ高(500円)になったとします。この場合、売りが出ない限り東証では買えません。しかし、夜のPTS市場で誰かが510円で売り注文を出した場合、買いたい人がその価格で約定すれば売買は成立します。
このように、PTSでは「指値の一致」で売買が成立するため、価格次第ではチャンスがあるというわけです。
PTSを活用する際の注意点
- 流動性が低く、板が薄いため、希望する価格での売買が成立しないことがある。
- 成行注文が出せない場合があり、指値が基本となる。
- PTS非対応の銘柄もあるため、証券会社の取扱確認が必要。
また、PTSでの取引は一部証券会社(SBI証券や楽天証券など)に限られるため、事前に口座の設定をしておくことも重要です。
どんなときにPTSを使うべきか
PTSは以下のようなケースで特に有効です。
- 好材料や悪材料が引け後に発表された場合
- 東証でストップ高・安となって注文が通らなかった場合
- 翌日のギャップアップ・ダウンを先取りして動きたい場合
短期トレードやイベント投資をする際には、PTSの活用が武器になります。
まとめ
ストップ高となった銘柄でも、PTSを利用することで購入できる可能性はあります。ただし、流動性や取扱銘柄、取引ルールなどには注意が必要です。PTSはうまく使えば日中市場では得られないチャンスを掴むことができる、投資家にとって心強い選択肢です。証券会社のPTS対応状況を確認し、適切に活用しましょう。

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