米国トランプ政権が関税を次々に導入しているにも関わらず、株価が上昇しているのを見て“なんで?”と疑問に感じる方も多いはずです。本記事では、投資家心理と企業業績の背景を整理しながら、なぜ株式市場がこれほど強気でいられるのかを分かりやすく説明します。
① 関税発表当初の動揺と相場の反発メカニズム
2025年4月2日の“Liberation Day”に200以上の輸入品に関税が発表され、ダウやS&Pは一時的に大幅下落しましたが、その後市場は急速に反発しました。
これは「不確実性のピークを越えた」と市場参加者が判断し、落ち着きを取り戻したためです。特に4月9日には関税の一部凍結が発表され、株価は大きく戻りました。[参照]
② 投資家が織り込む「効率的市場」的行動
投資家は関税の影響をあらかじめ織り込んでおり、新たな発表によるショックが限定的だったため、反応が鈍くなりました。
米銀調査によれば、4月以降市場は成長や企業収益への影響を過度には懸念しなくなっており、企業業績と税制改革による好感が優勢になっています。[参照]
③ 強い企業収益と楽観的な金利政策の組み合わせ
特にビッグテックや新興AI関連企業が好調な決算を続け、Magnificent Sevenなど中心株が牽引しました。
さらに、FRBはインフレ上昇(4月→6月で約2.3%→2.7%)を警戒しつつも金利を据え置いており、これが企業の将来期待を支えています。[参照]
④ 投資家の慎重姿勢とポートフォリオの再構築
調査では、約半数の機関投資家が関税リスクを過小評価しているとしつつ、40‑41%が防御的な株式や現金比率を引き上げていると報告されています。
これはリスクの先行きに不透明感がある一方で、短期的には株価の好調を信じている心理が働いているからです。[参照]
まとめ:なぜ株価は上がって見えるのか?
まとめると、株式市場が高い水準にある理由は以下の通りです。
- 関税発表時の一時的な下落後、市場は迅速に対応し反発
- 投資家が将来の影響を既に織り込んでおり、新たなショックが限定的
- 好決算と税制改革への期待で企業収益見通しが強い
- 一方でリスク管理として防御的ポートフォリオを構築する動きもある
読者の皆様へ
本記事では、トランプ政権の関税強化が与えるショックと、それに対する市場の反応、企業の業績、そして投資家心理の構造を解説しました。関税が短期的に影響を及ぼす可能性はありますが、市場参加者はそれを織り込みつつ、好調な業績と政策期待を評価して株式を買い続けているのです。

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