オーバーパーとアンダーパー、最終利回りが同じ債券ならどちらが有利か?

資産運用、投資信託、NISA

債券投資を行う際、最終利回りが同じであれば、オーバーパー(額面以上の価格)とアンダーパー(額面以下の価格)のどちらを選ぶべきか、迷うことがあるかもしれません。この記事では、オーバーパーとアンダーパーの債券について、どちらが有利かを深掘りし、償還時に発生する差損を含めた理解を進めます。

オーバーパーとアンダーパーの基本概念

まずは、オーバーパーとアンダーパーの概念を簡単におさらいしましょう。

オーバーパーとは、額面価格よりも高い価格で債券を購入することを意味します。一方、アンダーパーは額面価格よりも低い価格で購入することです。どちらも最終利回りが同じであれば、利息(クーポン)は同じ額を受け取ることになります。

オーバーパーの債券のメリットとデメリット

オーバーパー債券の大きな特徴は、購入時に額面価格を超える金額を支払う点です。最終的には額面で償還されるため、償還時に差損(購入額と額面との差額)が発生します。

例えば、額面1,000円の債券を1,050円で購入した場合、償還時には1,000円しか受け取れません。そのため、償還時には50円の損失が出ます。しかし、オーバーパーで購入した場合でも、利回りが同じならば、利息の支払いには影響しません。

アンダーパーの債券のメリットとデメリット

アンダーパーの債券は、額面よりも低い価格で購入することができます。例えば、額面1,000円の債券を950円で購入した場合、償還時には1,000円を受け取ることができ、50円の利益が発生します。

このように、アンダーパーで購入した場合には償還時に利益が出る可能性があり、オーバーパーとは異なり、償還時の差益が得られます。

オーバーパーとアンダーパー、最終利回りが同じならどちらが有利か?

最終利回りが同じであれば、オーバーパーとアンダーパーの債券はそれぞれ異なる特徴があります。オーバーパーの債券は、償還時に差損が発生するため、購入時に支払う価格が高くなります。一方、アンダーパーは、償還時に差益が発生するため、投資家にとって有利に働くことが多いです。

つまり、オーバーパーの債券が「有利に感じる」という感覚は、最終利回りだけでは説明しきれない要素があるため、慎重に判断する必要があります。償還時の差損を考慮に入れれば、アンダーパーの方が実際に受け取る利益が大きくなる可能性が高いと言えます。

実際の投資戦略における判断基準

オーバーパーとアンダーパーの選択は、最終利回りだけでなく、投資家の目的やリスク許容度にも大きく関わってきます。例えば、長期的な安定した利息収入を重視する場合、オーバーパー債券でも利回りが安定していれば、それが選ばれることもあります。

一方、償還時の差益や損失を重要視する場合には、アンダーパー債券を選ぶ方が有利になる場合があります。また、市場の金利動向によっては、オーバーパー債券が魅力的に見えることもあります。

まとめ

最終利回りが同じでも、オーバーパーとアンダーパーの債券にはそれぞれメリットとデメリットがあります。オーバーパーは償還時に差損が発生するリスクがある一方、アンダーパーは償還時に差益を得る可能性があります。最終的には、投資家のリスク許容度や投資目的に応じて選択が異なるため、慎重に検討することが重要です。

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