NISAが順調でも一部解約はアリ?元本割れの不安とどう向き合うべきか

資産運用、投資信託、NISA

新NISA口座での資産運用が順調に伸びていると、次に気になってくるのが「この利益は維持できるのか」「今売っておくべきか」という悩みです。とくに将来的な元本割れを恐れて一部解約を検討する方も多くいます。本記事では、そのような場面での判断材料や考え方、注意点をわかりやすく解説します。

順調な今こそ冷静な判断が必要

NISA口座で資産が順調に増えていると、「利益が出ているうちに利益確定しておきたい」という心理が働きます。しかし、短期的な値動きでの売却は、長期的な資産形成の目的と矛盾することがあります。

一部を現金化しておくのは合理的な判断になることもありますが、その際は非課税枠の特性をしっかり理解しておくことが重要です。

一部解約しても非課税枠は戻らない

NISAで得た利益は非課税ですが、売却しても使用済みの投資枠は復活しません。つまり、一度売却して現金化した場合、その分の枠を再利用することはできないため、今後の資産成長の機会を自ら減らすことになります。

非課税枠は「一度使ったら終わり」という点を念頭に、解約のタイミングには注意しましょう。

将来の元本割れリスクとどう向き合う?

「このまま持ち続けて下がったらどうしよう」という不安は当然ですが、それはマーケットにおける自然なサイクルの一部でもあります。下落局面があっても、時間をかけて回復する可能性が高いのが株式投資の特徴です。

過去の事例でも、2008年のリーマンショック後や2020年のコロナショック後には市場は大きく回復しました。長期的に保有するほど、リスクが平準化される傾向があります。

一部解約が有効なケースとは?

たとえば、生活資金として急に現金が必要になった場合や、年齢的にリスクを下げたいタイミングでは、一部解約が適切な判断となることもあります。その際は、投資全体のポートフォリオを見直し、現金比率を増やすなどバランスを意識しましょう。

また、投資額が大きくなり過ぎて精神的に不安を感じる場合も、部分的に利益確定して心の安定を得るというのも一つの手段です。

実例:NISAで300万円が400万円に増えたケース

ある50代の投資家が、つみたてNISAで300万円の投資を続けており、現在の評価額は約400万円。将来的な調整を不安視し、100万円分だけを一部売却し、残りはそのまま運用中。結果的に心の安定を保ちつつ、非課税メリットも活かし続けられています。

このように、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な判断が重要です。

まとめ:焦らず、自分の目的と向き合う

NISAで順調に資産が増えているときこそ、冷静に判断する必要があります。一部解約にはメリットもありますが、非課税枠の消失や将来の資産形成への影響も考慮すべきです。

「何のために投資しているのか」を今一度見つめ直し、自分にとって最適な運用方針を築いていきましょう。

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