高齢の家族が株式配当金を受け取る際、直接ゆうちょ銀行に行けない状況であれば、代理人が配当金領収証を使って受け取り手続きを行うケースもあります。特に施設入所中の親族のために代理で手続きする場合、「委任欄の記載が必要か？」「誰がどこまで書いていいのか？」といった疑問を抱える方も少なくありません。この記事では、10万円以下の配当金領収証を別居の家族が代理で受け取る際の具体的な手順と注意点を解説します。
配当金を代理で受け取るために必要なもの
ゆうちょ銀行で配当金を代理で受け取る際、以下の書類・条件が基本となります。
- 配当金領収証（原本）
- 領収証裏面の委任欄の記入（10万円以下でも原則必要）
- 代理人の本人確認書類（運転免許証など）
- 受取人本人の氏名と住所を記載・署名
特に別居の家族が代理で受け取る場合、同居家族とは違い、「委任がある」という書面上の証明が重要視される傾向にあります。
10万円以下でも委任欄の記入が必要なのか？
ゆうちょ銀行では原則として、代理受領は委任欄の記入が必要とされています。確かに一部の支店では柔軟に対応されたケースもありますが、制度上は「金額にかかわらず委任が必要」との取り扱いが増えています。
特に別世帯であれば、たとえ金額が3万円程度であっても、委任欄が空欄での受け取りは断られる可能性が高いです。
委任欄には誰が何を書くべき？
配当金領収証の裏面にある委任欄には、次のような記入が求められます。
- 委任者（お母様）の氏名と住所：原則として自筆
- 代理人（娘）の氏名・住所：代筆でも可
ゆうちょ銀行では、署名部分（お母様の名前）は本人の意思確認の意味もあるため、なるべく本人が書いたものを求められます。ただし、どうしても記入が困難な場合には、施設に入所していることや手の震えなど、事情を窓口で説明すれば柔軟な対応をしてくれる場合もあります。
代筆できる項目とその注意点
委任欄において代理人が代筆してよいのは。
- 住所（委任者・代理人のいずれも）
- 代理人の氏名
この場合、代筆であることを窓口で説明すれば、多くのケースで問題なく受理されます。ただし、署名（お母様の名前）まで代理人が書く場合には、本人確認書類や委任状の別紙提出を求められる可能性があります。
実例：過去は柔軟だったケースも、近年は厳格化
以前は「10万円以下であれば委任欄が空欄でも受け取れた」との体験談がある一方で、近年はマネーロンダリング防止や本人確認強化の観点から、ルールが厳しくなっている支店も増えています。
そのため、過去に受け取れたからといって今回も同じ対応になるとは限らないという点に注意が必要です。
まとめ：ゆうちょでの代理受取には委任欄の記入が原則
別居の家族がゆうちょ銀行で配当金を代理で受け取る際は、金額に関わらず委任欄の記入が求められるのが基本です。署名欄だけでも本人が記入できればベストですが、代筆が必要な場合には、事前に事情を説明し、必要に応じて本人確認書類や委任状を持参しましょう。
高齢の親の代わりに手続きする場面では、窓口対応に多少の差が出ることもあるため、事前にゆうちょ銀行に相談しておくとスムーズに進みます。
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