消費者金融の返済中でもNISA投資は可能?リスクと優先順位を見極める判断軸

資産運用、投資信託、NISA

近年、少額から始められるNISA制度の普及により、投資への関心が高まっています。しかし、消費者金融からの借入がある状態で投資を始めることは現実的なのか、不安に思う方も多いでしょう。この記事では、借金返済中でもNISA投資が可能なのか、またその判断基準について解説します。

法的には投資は可能だが、優先すべきは返済

NISA口座の開設にあたっては、借入の有無は審査対象ではありません。したがって、消費者金融から借入がある状態でもNISA口座を開設して投資を行うこと自体は可能です。

しかし、可能だからといって適切とは限りません。多くの消費者金融の金利は年利15〜18%前後と非常に高く、仮にNISAで投資した資産が年利5%で増えたとしても、金利負担の方が上回るケースがほとんどです。

投資と借金返済のシンプルな損益比較

例えば、借入残高が100万円で年利18%の場合、年間の利息は18万円になります。一方、投資資金が100万円で利回り5%だと年間の利益は5万円。差し引き13万円のマイナスです。

このように、確定的な負債(借金利息)を抱えながら、将来的に増えるか分からない投資にお金を回すのは、財務的に非効率であると言えます。

返済計画を立てたうえで投資を検討すべきケース

ただし、次のようなケースでは投資も一部視野に入れる価値があります。

  • 借入総額が少額で、数ヶ月以内に完済見込みがある
  • 手元資金に余裕があり、生活防衛資金を確保できている
  • 副収入などで安定したキャッシュフローがある

このような場合でも、まずは借金の早期返済を優先し、それが完了してから投資を拡大していくステップが望ましいです。

消費者金融の借入は信用情報に影響する

消費者金融で借入があることは、信用情報機関に記録されています。これは住宅ローンやクレジットカードの審査にも影響します。投資の成果はあくまで不確実ですが、信用スコアの向上は将来的な金利低下や融資条件の改善につながる確実なメリットです。

したがって、NISAでの運用益よりも、借入完済による信用改善の方が優先度が高いと考える専門家は多いです。

まとめ:借金中のNISA投資は「可能」だが「適切」とは限らない

消費者金融からの借入中でもNISA投資は技術的には可能です。ただし、高金利負担や信用スコアの観点から、まずは借金返済を優先するのが健全な選択です。

投資は余裕資金で行うのが基本。返済の目処が立ち、生活資金に支障がない段階で投資を検討しても遅くはありません。今は「負債を減らすこと」が、未来の「資産を増やす」ための第一歩です。

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