海外FXでキャッシュバックを活用しつつ、両建てスイングを狙う戦略は一見有利に見えるかもしれません。しかし実際には、スワップポイントやスプレッドの影響によって損失を抱えることも少なくありません。本記事では、海外FXキャッシュバックの仕組みと両建てスイングの注意点について詳しく解説します。
キャッシュバックの仕組みとは
海外FX業者が提供するキャッシュバックとは、取引ごとに支払われる取引手数料やスプレッドの一部を、取引後に還元する制度です。これはIB(Introducing Broker)を経由したトレーダーに対して報酬の一部を還元する形をとっています。
たとえば、1ロットあたり10ドルのキャッシュバックが設定されている場合、取引ごとに10ドルが口座に返ってくるため、頻繁な取引をするトレーダーには魅力的な制度といえます。
スワップポイントと還元率の実際
スワップポイントは、通貨ペア間の金利差に基づいて毎日加減される金額であり、両建て取引ではロングポジション側で受け取り、ショート側で支払う構造になっています。
海外FX業者では、このスワップポイントがかなり高めに設定されていることもあり、スワップ損益だけで赤字になってしまうケースも多く見られます。仮にスワップのキャッシュバック還元率が99%であっても、1%は確実にマイナスとして蓄積されていきます。
両建てスイング戦略のリスク
両建ては一見してリスクヘッジになるように見えますが、実際には以下のような問題があります。
- スプレッドが2倍になる
- 両建て中は資金拘束が強くなる
- スワップ差による損失が日々蓄積される
特に長期保有すればするほど、スワップの支払い分が加算され、キャッシュバックではカバーしきれなくなる可能性が高くなります。
実例:還元率99%でも損失が出る仕組み
たとえば、1日あたりのスワップ支払いが1,000円、受け取りが500円だと仮定し、還元率が99%の業者を利用した場合。
スワップ損益:-500円
キャッシュバック:990円(仮に取引量が1ロット相当)
結果:日々490円のマイナス
このように、キャッシュバックはプラスに見えても、スワップで相殺されて赤字になる仕組みになっています。
キャッシュバックを活かすには
キャッシュバック戦略を成立させるには、以下のポイントを意識する必要があります。
- 短期スキャルピングなど決済が早いトレードスタイルを取る
- スワップが発生しない時間内に取引を完了させる
- スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
- キャッシュバックが高還元なIBを利用する
これらを意識することで、両建てスイングのような不利な形ではなく、より効果的にキャッシュバックを得ることができます。
まとめ
海外FXのキャッシュバック制度は有効に使えばトレードの補助にはなりますが、両建てスイングなど長期保有戦略ではスワップやスプレッドの負担が重くなり、結果的に損失が生じることがあります。還元率が高くてもその裏にあるコスト構造を正しく理解し、自身のトレードスタイルに適した活用法を選ぶことが重要です。

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