近年、個人投資家の間で人気を集めている「レバレッジ型ETF」。なかでも、特定の銘柄に2倍の値動きで連動するブル型ETFは、短期的に大きなリターンを狙える一方で、大きな損失を被るリスクも孕んでいます。この記事では、特定銘柄を対象にした2倍ブル型ETFのリスク構造と、著名な投資系YouTuberが取り上げたケースなどを踏まえて、初心者が陥りがちな落とし穴を解説します。
レバレッジETFとは?仕組みと注意点
レバレッジETFとは、日々の基準価額の変動率が対象指数の2倍または3倍になるように設計された金融商品です。たとえば「パランティア2倍ブル」であれば、パランティア株が1日で+5%上昇した場合に約+10%の値上がりが期待できますが、同様に下落時も2倍の損失となります。
このような商品は「日次リターン」に連動するため、長期保有によって複利の効果が働き、想定外の価格変動にさらされることがあります。横ばい相場や上下を繰り返す相場では、元本割れのリスクが高まります。
なぜ個人投資家が惹かれるのか?
2倍ブルETFの魅力は、少ない資金で大きなリターンを得られる可能性があることです。特にSNSやYouTubeなどでインフルエンサーが取り上げることで、「今がチャンス」と感じて飛びつく個人投資家が多く見られます。
たとえば、登録者数1万人を超える投資系チャンネルで「この銘柄のブルETFを成行きで買う!」といった発言が影響力を持つと、視聴者も同じ行動をとる傾向が強まります。しかし、その判断は必ずしも冷静なリスク分析に基づいているとは限りません。
実例:情報発信と視聴者への影響
過去には、ある人気YouTuberが「成行で買う」と公言した銘柄が数日で急落し、「爆損状態」に陥ったという事例もあります。このとき、視聴者の中には「同じように購入してしまった」「誰も責任を取ってくれない」と後悔する声も少なくありませんでした。
こうした状況は、YouTuber本人にとっても大きな精神的負荷となり、活動休止や配信のペースダウンにつながることもあります。個人で発信している場合は特に、プレッシャーが重くのしかかることも。
投資判断は「自己責任」であることを再認識しよう
どれだけ信頼しているインフルエンサーや専門家であっても、投資判断は最終的に自分自身のリスク許容度と目的に基づくべきです。レバレッジ商品は特に値動きが激しいため、長期保有には向いていません。
また、SNSや動画での「買い推奨」に影響されてしまうのは、人間の心理的なバイアスでもあります。「みんな買っているから安心」という集団心理に流されず、しっかりと情報を精査する姿勢が重要です。
まとめ:レバレッジETFは冷静な戦略と短期視点で
2倍ブルETFのような高リスク商品に投資する際は、「短期的な値動きに乗る」という明確な戦略と、損切りルールを決めておくことが肝心です。長期で放置すればするほど、意図しない複利効果で損失が膨らむリスクがあります。
また、情報発信者の言動に左右されすぎず、自分の投資方針と照らし合わせて判断する冷静さを持ちましょう。精神的なダメージを避けるためにも、「損失はつきもの」という前提でリスク管理を徹底することが、投資を続けるうえで大切です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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