相場では、サポートラインを下抜けたと思ったら反発して上昇したり、レジスタンスラインを突破したと思ったら下落する場面がよく見られます。これを「ダマし」と呼ぶこともあり、多くのトレーダーが損切りを余儀なくされます。この動きは、大口投資家が意図的に大衆のポジションをロスカットさせ、安いところで買い、高いところで売ることで利益を得る戦略の一環とされています。
ロスカットを誘発する大口投資家の狙い
大口投資家(機関投資家やヘッジファンド)は、個人投資家の心理を利用し、市場で有利なポジションを取ろうとします。特に、以下の点がポイントとなります。
- 個人投資家のストップロス(損切り注文)が集まるエリアを狙う
- 市場の流動性を確保しながら、自分たちに有利な価格で売買する
- トレンドを操作し、誤ったシグナルを発生させることで市場をコントロールする
なぜロスカットを巻き込んで逆のポジションを持つのか?
質問の核心は「なぜ大口投資家はロスカットを巻き込んだ後に、逆のポジションを取るのか?」という点です。その理由は、ロスカットが発生すると市場の流動性が一時的に増加し、大口投資家が大きな注文を通しやすくなるからです。
具体的なプロセスを以下に示します。
- サポートラインをわざと割り込み、多くの個人投資家のロスカットを発動させる。
- ロスカットされた売り注文が殺到し、一時的に価格が急落する。
- 大口投資家はこのタイミングで大量の買い注文を入れ、安値でポジションを確保する。
- 市場が安定すると、反発が起こり価格が上昇する。
このように、大口投資家は市場の流動性を利用しながら、より有利な価格でポジションを構築するのです。
単純に売り続けるだけでは利益にならない理由
質問者の指摘のように、「そのまま売りを続けて新規売りが増えれば利益になるのでは?」という疑問ももっともです。しかし、相場の本質は流動性の確保にあります。
大口投資家が売りを続けると、市場の流動性が枯渇し、思ったような価格で買い戻せなくなる可能性があります。そのため、大量の売りを仕掛けた後に、その安値で買い戻すという戦略を取るのです。
また、下げ相場が続くと、個人投資家の買い意欲が減少し、売る相手(買い手)がいなくなります。これでは利益を確定できないため、大口投資家は適切なタイミングで買い戻しを行う必要があるのです。
個人投資家ができる対策
こうした大口投資家の動きに対抗するためには、以下のような対策が考えられます。
- 明確な損切りルールを持ち、ダマしに引っかかりにくくする
- 大口投資家の動きを見極めるために、出来高を確認する
- 急激な値動きが発生した場合は、焦ってエントリーしない
特に、ダマしが起こりやすい場面では、一度様子を見ることが重要です。
まとめ
大口投資家は市場の流動性を確保しながら、より有利なポジションを持つためにロスカットを巻き込む戦略を取ります。そのため、単純に売り続けるのではなく、一時的な下落を演出した後に買い戻しを行うことで、大きな利益を狙うのです。
- ロスカットを誘発することで、市場の流動性を確保
- 安値で大量の買いを入れ、反発を狙う
- 個人投資家は出来高や値動きを観察し、ダマしに注意
こうした市場の仕組みを理解し、冷静に対処することで、個人投資家も大口投資家の動きに振り回されずにトレードできるようになります。
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