投資と借金返済の両立は、多くの若い世代が関心を持つテーマです。特に新卒で収入が限られている段階で、カーローンを組みつつNISAでの投資も進めたいという考えは一見リスクが高そうですが、戦略と収支管理ができれば現実的な選択肢にもなります。
カーローンの金利と投資利回りの関係
ネット銀行のカーローンは1.5%前後の低金利が魅力です。一方で、S&P500に代表される米国株インデックスは、長期的には平均年利回り7%前後とされています。
この数字だけを比較すれば、投資によるリターンが借金のコストを上回るため、「借りてでも投資」という発想が合理的に見える場面もあります。
新卒にとっての最大のリスクとは
新卒の場合、最大のリスクは「収入の安定性」と「生活防衛資金の不足」です。預金が40万円程度で、突発的な出費(病気・転職・引越しなど)に対応できる余力がないと、予期せぬ事態に対応できず、ローン返済と投資が共倒れになる可能性があります。
たとえば、車の修理費や突然の家族の入院などで、10万円〜20万円の出費が発生した場合に手持ち資金でカバーできるかがポイントです。
毎月のキャッシュフロー管理が重要
借入額が200万円、返済期間が2年であれば、単純計算で毎月約85,000円の返済が必要になります(利息除外)。加えて月5万円の投資を行うとなると、最低でも135,000円の余剰資金が必要になります。
収入から家賃、生活費、通信費、食費などを差し引いてその金額が安定して確保できるのであれば、両立は理論的には可能です。
段階的に始める選択肢も
一度にすべてを始めるのではなく、まずは投資額を月3万円に抑え、生活資金や緊急時用の貯金を優先するのも堅実な選択です。その後、生活が安定し、貯金が50〜100万円程度に達したら投資額を増やすことも可能です。
段階的なアプローチを取ることで、精神的な負担も減り、柔軟な対応がしやすくなります。
実例:若手社会人Aさんのケース
新卒1年目のAさんは、カーローン150万円(年利1.7%、3年返済)を組みながら、NISAで月3万円の積立投資を継続。収入に対して支出を徹底管理し、ボーナスで繰上返済も実行し、無理なく両立できている事例があります。
一方で、Bさんは無計画にローンと投資を同時に始め、突発的な出費に対応できず、投資信託を解約する羽目に。計画と緊急時の備えがいかに大切かがわかります。
まとめ:両立は可能だが、条件と計画が重要
カーローンとNISAによる投資の同時進行は、理論的には十分成立します。ただし、重要なのは「生活防衛資金の確保」と「毎月のキャッシュフロー管理」、そして「段階的な資産形成」です。
将来に向けての賢い選択をするためには、目先の利回りよりも、リスク管理と柔軟な対応力がカギになります。

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