短期で高利回りな投資先として注目される「外貨建て社債」。とくに日本のメガバンクが発行する米ドル建て社債は、その信用力の高さから多くの投資家に支持されています。今回は、三井住友信託銀行が発行する利率5.200%の社債(償還日:2027年3月7日、残存期間1.8年)を例にとり、利回りや投資リスク、他社債との比較を含めて詳しく解説します。
三井住友信託銀行の米ドル建て社債の基本スペック
この社債は年5.200%の利率で、発行体は信用力の高い三井住友信託銀行です。参考単価は101.67とプレミアムが付いており、利回りは4.218%。残存1.8年と短期ながら、比較的高い水準の利回りが得られる点が特徴です。
発行体の信用力を考えれば、債務不履行のリスクは極めて低いと見られ、ポートフォリオに安定性を求める投資家に適した選択肢と言えるでしょう。
税引後の利率・利回りは?
まず、税引前の利息は以下のように算出されます。
- 利息総額(1.8年):93,600円
- 税引後利息:約74,585円
購入価格は101.67%、つまり100万円分を購入するには約1,016,700円が必要です。償還時に戻る額面は100万円なので、価格差で損が出ますが、それでも税引後の総利益は57,885円となります。
これを年利ベースに換算すると、税引後利率は約4.14%、実質利回りは年約3.16%となります。
他の短期社債との比較:ホンダ技研との利回り差
同じく短期で注目されているのが、ホンダ技研工業の残存6.7か月、利率2.967%の社債です。こちらは利回りが低めで、さらに残存期間が短いことから、インカムゲインを追求する目的ではやや不利に見えるかもしれません。
もちろん、ホンダ社債の価格や税制、為替ヘッジの要否も加味する必要はありますが、年間利回りで比較すれば、三井住友信託の社債の方が相対的に優位と言えるでしょう。
為替リスクと運用上の注意点
本社債は米ドル建てであるため、償還時に為替が円高に振れていれば円ベースでの収益は下がる可能性があります。逆に、円安が進めばその恩恵も受けられます。
そのため、為替の影響を避けるなら、円転せずドル口座に資金を置いておく戦略も選択肢になります。資金の使途や将来のドル建て支出があるかどうかによって判断しましょう。
まとめ:短期かつ安定性重視なら検討の価値あり
三井住友信託銀行の米ドル建て社債は、残存1.8年で実質年利約3.16%という点で、短期・安定運用に適した商品です。為替リスクはあるものの、信用力・利回り・残存期間のバランスが良く、分散投資の一角として十分検討に値します。
ただし、購入タイミングや為替動向、運用目的によって最適解は異なりますので、ご自身の投資方針に沿ってご判断ください。

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