IS-LMモデルとマンデルフレミングモデルにおける総需要曲線の導出について解説

経済、景気

総需要曲線の形状を理解するためには、経済学における基本的なモデルであるIS-LMモデルとマンデルフレミングモデルをしっかりと押さえておくことが重要です。この記事では、物価変動とそれに伴う総需要曲線の導出方法について、IS-LMモデルとマンデルフレミングモデルを使用して解説します。

IS-LMモデルにおける総需要曲線の導出

まず、IS-LMモデルとは、経済の総需要と総供給を表すために使用されるモデルで、実際の経済における利子率(LM曲線)と産出量(IS曲線)の関係を示します。物価が変動する場合、どのように総需要曲線が変化するのかを理解することが重要です。

IS-LMモデルにおいて物価が低下すると、実質利子率が上昇します。これにより、投資が増加し、総需要が拡大します。したがって、IS-LMモデルでは、物価の低下が経済の所得を増加させる要因となり、右下がりの総需要曲線が導き出されることになります。

マンデルフレミングモデルにおける総需要曲線の導出

次に、マンデルフレミングモデルについて考えます。このモデルは、小国開放経済における外部経済との関係を取り扱います。物価が低下すると、実質為替レートが減価し、純輸出が増加します。これにより、総需要が増加し、総需要曲線が右下がりになることがわかります。

この関係は、外貨と国内通貨の交換比率が物価によって影響されるため、国際的な貿易が活発になるという重要な要素を示しています。物価の低下によって国際競争力が増し、輸出が増えるため、経済全体の所得が増加することになります。

総需要曲線が右下がりになる理由

総需要曲線が右下がりになる理由は、主に2つのモデルにおける物価変動が、所得や投資、輸出にどのように影響を与えるかによるものです。IS-LMモデルでは、物価の低下によって実質利子率が上昇し、投資が促進されます。また、マンデルフレミングモデルでは、物価の低下が実質為替レートを減価させ、輸出が増加するため、所得が増加します。

このように、物価が低下することが総需要を増加させる要因となるため、総需要曲線は右下がりになるという結果が導かれます。

選択肢に対する解説

質問にあった選択肢について、どの記述が正しいのかを簡単に確認しましょう。

  • 1. 「閉鎖経済のIS-LMモデルで物価が低下すると、LM曲線が下にシフトするため、所得が増加する。」:これは正しい記述です。物価が低下すると実質利子率が上昇し、投資が増加します。
  • 2. 「小国開放経済のマンデルフレミングモデルで物価が低下すると、LM曲線が右にシフトするため、所得が増加する。」:これは誤りです。マンデルフレミングモデルでは、物価が低下すると実質為替レートが減価し、輸出が増加します。
  • 3. 「閉鎖経済のIS-LMモデルから、総需要曲線が導き出されるのは、物価の低下によって実質利子率が上昇し、投資が増加するためである。」:これは正しい記述です。物価の低下は実質利子率を上昇させ、投資を促進します。
  • 4. 「小国開放経済のマンデルフレミングモデルから、総需要曲線が導き出されるのは、物価の低下によって実質為替レートが減価し、純輸出が増加するためである。」:これは正しい記述です。物価の低下により、輸出が増加するため、総需要が増加します。

まとめ

総需要曲線が右下がりである理由は、物価の変動が投資や輸出などにどのように影響するかにあります。IS-LMモデルでは物価の低下が実質利子率を上昇させ、投資を促進することで総需要が増加します。マンデルフレミングモデルでは物価の低下が実質為替レートを減価させ、輸出を増加させるため、総需要が増加します。これらの理解を深めることで、経済学の基本的な理論をしっかりと押さえることができます。

経済、景気
最後までご覧頂きありがとうございました!もしよろしければシェアして頂けると幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました!もしよろしければシェアして頂けると幸いです。
riekiをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました