全世界株式に投資する際、「FTSE Global All Cap」と「MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)」という2つの代表的な指数があります。どちらがより優れているのか、初心者には分かりづらいかもしれません。本記事では、それぞれの特徴や構成、パフォーマンスの違いについて詳しく解説し、自分に合ったインデックスの選び方をご紹介します。
FTSEとMSCIの基本的な違い
FTSE Global All Cap Indexは、イギリスのFTSE社が提供しており、先進国・新興国の大型株・中型株・小型株を含めた広範なインデックスです。
MSCI ACWIは、アメリカのMSCI社が提供する指数で、先進国および新興国の大型株・中型株が対象となっており、小型株は含まれていません。
構成銘柄数で見ると、FTSE Global All Capは約9,000銘柄、MSCI ACWIは約2,900銘柄と大きな差があります。
パフォーマンスの比較:どちらがリターンが高い?
直近5年間の年率リターン(2024年時点)を比較すると、おおよそ次のような結果となっています。
インデックス | 5年平均リターン |
---|---|
FTSE Global All Cap | 約9.8% |
MSCI ACWI | 約9.4% |
FTSEがわずかに上回る傾向にありますが、その差は大きくありません。ただし、FTSEは小型株も含んでいるため、より成長性が高くボラティリティもやや大きくなります。
投資信託・ETFで見る主な商品
FTSE連動型の代表的なETFには「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」があります。一方、MSCI ACWIに連動するのは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などです。
どちらも低コストかつ長期投資に向いた商品で、信託報酬や運用実績、取り扱い証券会社で選ぶのも有効です。
投資目的やスタイルで選ぶべき基準
- 分散性を最大限に求める:FTSE Global All Cap(小型株まで含む)
- リスクをやや抑えたい:MSCI ACWI(大型・中型株中心)
- コストを最重視したい:MSCI系ファンドはより信託報酬が低い傾向があります
どちらを選んでも世界中の企業に広く分散投資するという基本方針は共通しており、大きな間違いにはなりません。
実際の投資家の声と選び方の傾向
投資家の多くは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などMSCIベースのファンドを積み立てに使っています。その理由は、販売会社が多く、つみたてNISAやiDeCoでも扱いやすいからです。一方、よりグローバルかつマニアックな分散を求める投資家にはFTSE系が好まれます。
たとえば、楽天VTは米国ETF「VT」に投資する形をとっており、アメリカ市場の成長を重視する方には魅力的な選択肢です。
まとめ:どちらを選んでも長期投資の効果は期待できる
FTSEとMSCIの全世界株式インデックスにはそれぞれの強みがあります。リターンの差は大きくないため、迷ったら「取り扱いのしやすさ」や「信託報酬」「小型株の有無」などで選びましょう。
重要なのは、長期目線で積立を継続することです。どちらを選んでも、世界経済の成長の恩恵を受けるという点では共通しています。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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