投資信託に長期で積立するスタイルが主流のなか、「このままS&P500でいいのか?」「今からオルカンに変えた方がいいのか?」と迷う方も多いはずです。この記事では、積立中の投資信託を含み益のある状態で売却し、他の銘柄に切り替える判断はどうあるべきかについて、実例や注意点も交えて丁寧に解説します。
投資信託の乗り換えは悪ではない:目的と合理性がカギ
「頻繁に銘柄を変えるべきではない」とされるのは、感情的な売買やマーケットタイミングを狙った短期的行動を避けるべきだからです。しかし、経済情勢や自分の資産運用の方針に沿った合理的判断であれば、乗り換えは有効な選択肢となります。
例えば、今までS&P500(米国株式)に投資してきたが、将来的な米国経済の停滞リスクを考慮し、分散性の高い「全世界株式(オルカン)」へ資金を移すというのは、戦略的な選択といえます。
乗り換えの際に意識したい3つのポイント
- ① 含み益への課税
投資信託の売却益には約20%の税金がかかります。例えば、100万円の含み益があれば約20万円が税金として引かれるため、実質的な資金移動額が減ります。 - ② 売却と購入のタイミング
一旦売却してから買い直すため、タイムラグが生じます。その間に相場が大きく動くリスクも頭に入れておきましょう。 - ③ リスク許容度と投資方針の見直し
「なぜオルカンにするのか?」を明確にし、目的に沿って選ぶことが肝心です。将来の不確実性に備え、地域分散を重視したいなら、全世界型が合っているかもしれません。
具体例:S&P500からオルカンへの切り替え判断
ある30代投資家が、S&P500を3年間積み立てて含み益が出ている中、米国一極集中に不安を感じてオルカンへ切り替えました。切り替え時には利益確定分の課税がありましたが、長期での分散投資を重視した判断です。
このように、経済情勢や運用方針の見直しによって投資先を変えるのは、合理的であり、悪いことではありません。
乗り換え後の継続的な積立と資産管理
新しい投資先に移した後も、ドルコスト平均法による積立を継続することが重要です。また、ポートフォリオ全体を年に一度程度見直すこともおすすめです。
資産配分が偏っていないか、リスク許容度の変化がないかなどを確認し、長期的な視点で資産形成を続けましょう。
まとめ:投資信託の切り替えは「悪」ではなく戦略のひとつ
S&P500からオルカンへの乗り換えは、戦略的かつ目的に沿っていれば問題ありません。ただし、売却時の税金やタイミング、再積立の計画を含めたトータルな設計が必要です。経済や情勢の変化に応じて「考えて行動すること」こそが、投資の本質といえるでしょう。

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