経済学では、価格変動がどのように発生し、どのように市場が反応するのかをグラフで視覚的に表現することが重要です。今回は「米の価格高騰」を例に、需要曲線と供給曲線の基本的な描き方と、変化の表現方法についてわかりやすく説明します。
需要曲線と供給曲線の基本構造
価格と数量の関係をグラフで表す際、横軸(X軸)は「取引量」、縦軸(Y軸)は「価格」を表します。
・需要曲線(D)は右下がり:価格が下がるほど買いたい人が増える。
・供給曲線(S)は右上がり:価格が上がるほど売りたい人が増える。
この2本の線が交わる点が「均衡価格(市場での実際の価格)」と「均衡取引量」を示します。
価格高騰前と後のグラフの描き分け方
価格が高騰したということは、需要と供給のバランスが崩れたことを意味します。これをグラフで描くには、需要曲線や供給曲線の「移動」を表現します。
たとえば、自然災害で収穫量が減ったとすれば、供給が減少し、供給曲線(S)が左へシフト。すると交点が高い価格の位置に移動し、価格が上昇する構図になります。
線が2本ずつ必要な理由
「価格高騰前」と「価格高騰後」の変化を示すには、変化前の需要・供給曲線と変化後の曲線を両方描く必要があります。
例:
・青い線:価格高騰前のSとD
・赤い線:価格高騰後のS’とD’(供給または需要のどちらかが移動)
これにより、グラフ上で価格と数量の変化が一目で理解できます。
具体例|米の価格が上昇した要因と曲線の変化
2024年〜2025年にかけて、天候不順や原材料コストの上昇で米の生産量が減少しました。それにより供給曲線が左へシフト(S → S’)。需要側はほぼ変化していなかったため、価格のみ上昇し、取引量は減少する結果になりました。
このように、供給側の変化のみで価格が上がることもあります。
実際のグラフを描く際のポイント
- 線は直線でも曲線でも構いません(基本は直線でOK)
- 変化前と変化後の曲線は色を変えると分かりやすい
- 価格・数量の変化は「矢印」で示すと親切
学習用には「需要が動く」「供給が動く」「両方が動く」パターンを描けるとベストです。
まとめ|グラフを描けば経済現象が見えてくる
価格高騰は単なるニュースではなく、経済理論でしっかりと説明が可能です。需要と供給の基本を押さえておけば、さまざまな経済現象を図解で理解する力が身につきます。
まずはシンプルな米の事例からグラフを描いてみて、経済の見方を深めていきましょう。

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