株価が下落したときにどう対応する？長期投資家のための心構えと戦略

株式

2025.06.05

株式投資をしていると、購入直後に株価が下落するという経験を誰もが一度はするものです。特に株価が3桁のような値ごろ感のある銘柄であれば、ちょっとした市場の変動でも大きな下落率に感じてしまいます。しかし、慌てて売却する前に、いくつかのポイントを押さえて冷静に対応することが大切です。

一時的な下落と長期的な価値を見極める

まず確認すべきは、今回の下落が企業の本質的な価値に影響を及ぼすものか、それとも一時的な市場の動きなのかという点です。業績が安定していて将来性があると判断したうえで購入したのであれば、一時的な価格の下落は必ずしも悲観すべきではありません。

たとえば、決算発表前後や市場全体がリスクオフになっているときなど、個別銘柄に関係なく価格が下がることもあります。

どんなに良いと思った銘柄でも、想定が外れることはあります。そのため、購入時点で「ここまで下がったら売る」と決めておく損切りルールが重要です。たとえば、購入価格から20%の下落で一度手放すなど、ルールを設けることで感情に流されず冷静な判断ができます。

一方で、業績や将来性に変化がなければ「下がっている今こそ買い増しのチャンス」ととらえることもあります。

たとえばAppleの株は2000年代に何度も大きく下落しましたが、結果的には長期で見れば右肩上がりの成長を遂げました。将来性に自信を持っていた投資家は下落時にもホールドし、結果として大きな利益を得ました。

逆に、過去に一時の話題で急騰した銘柄に飛びつき、企業の本質を見誤って長期的に価値を失ったケースもあります。

株価が下がると不安になりがちですが、企業のIR資料、アナリストのレポート、業界ニュースなどを見て、改めて自分の判断が妥当か確認してみましょう。

TDnet（適時開示情報）などの公式情報を参照するのも有効です。

株価の一時的な下落に一喜一憂するのではなく、事前に立てた戦略や判断材料に基づいて冷静に行動することが大切です。自信を持って選んだ銘柄であれば、下落も含めて長期投資の一部だととらえ、淡々と構えておく姿勢が結果につながります。

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