楽天S&P500とeMAXIS Slim S&P500の違いと使い分け方|NISA積立における最適な選択とは?

資産運用、投資信託、NISA

つみたてNISAを活用して長期的な資産形成を目指す中で、同じS&P500に連動するインデックスファンドである「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天S&P500)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のどちらか、あるいは両方を使うべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。本記事ではそれぞれの特徴と選び方のポイントをわかりやすく解説します。

楽天S&P500とeMAXIS Slim S&P500はどう違う?

両ファンドは同じS&P500指数に連動していますが、運用会社やコスト、運用手法に微妙な差があります。

楽天S&P500は、実際には米国のETF「VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)」を通じて間接的にS&P500の動きに連動しています。一方、eMAXIS Slim S&P500は、指数に直接連動する国内ファンドで、シンプルな設計が特徴です。

信託報酬の違いに注目

コスト面では、eMAXIS Slim S&P500のほうが信託報酬が低めです(2024年時点で0.09372%程度)。一方の楽天S&P500は約0.162%程度で、長期積立を考えるならこの差は無視できません。

10年・20年という長いスパンで積立を行うと、年0.05%の差でも将来的なリターンに明確な違いが出る可能性があります。

ファンドの純資産や流動性にも差がある

eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準のコストを目指していることから人気が高く、純資産総額も圧倒的に多く、流動性の高さや信頼性が感じられます

一方、楽天S&P500も安定的に純資産を積み上げているため、決して悪い選択ではありません。コストよりも信頼できる運用母体(楽天投信)を重視する方には適している場合もあります。

両方に分けるメリット・デメリット

両方に積立投資することで「運用会社のリスク分散」が可能になりますが、実際には同じ指数に連動しているため価格の動きはほぼ一致し、実質的な分散効果は薄いとされています。

それよりも1本に絞ることで管理や積立設定がシンプルになるメリットが大きく、手間や確認コストの軽減につながります。

結論:eMAXIS Slim 1本に絞るのが合理的

特別な理由がなければ、より信託報酬が低く、純資産が多くて実績も豊富な「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に一本化するのが、現時点では合理的な選択といえます。

ただし、過去に楽天S&P500で積立してきた実績がある場合、急に売却せずにそのまま保有し、新規積立分だけSlimに変更するという柔軟な方法も選択肢となります。

まとめ:少額からの積立ならファンド選びが成果に直結する

S&P500に連動するファンドは複数ありますが、その中でも「eMAXIS Slim S&P500」はコストと運用実績の両面で優れた選択肢です。両方に分けるメリットは少なく、管理の手間やコストを考慮すると一本化するのが望ましいでしょう。つみたてNISAという長期投資の枠を最大限活用するためにも、今一度ご自身のファンド構成を見直してみてはいかがでしょうか。

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