FX取引ではスプレッド(売値と買値の差)が取引コストとなりますが、時折このスプレッドが大きく開くことがあります。特に初心者にとっては、なぜスプレッドが広がるのか、どのようなタイミングで注意すべきなのかを理解することが重要です。この記事では、早朝以外にもスプレッドが広がる代表的な場面を詳しく解説します。
そもそもスプレッドが開くとはどういうことか
スプレッドとは、FX会社が提示する通貨の「買値(Ask)」と「売値(Bid)」の差です。通常は狭い値幅(例:USD/JPYで0.2銭など)で提供されていますが、相場が急変したり流動性が低下したりすると、この差が大きく開くことがあります。
スプレッドが広がるということは、エントリーや決済のコストが一時的に増えることを意味し、損失リスクにも直結します。
早朝(日本時間6〜8時前後)は特に注意
日本時間の早朝は、ニューヨーク市場が閉まり、ロンドン市場がまだ開いていない時間帯で、世界的に取引量が最も少ない時間帯です。そのため、流動性が極端に低下し、スプレッドが広がる傾向があります。
特に週明けの月曜早朝はギャップが発生しやすく、スプレッドが大きくなる場面がよく見られます。
重要経済指標の発表時
米国雇用統計やCPI、FOMC発表などの重要経済指標の直前・直後は、相場が大きく変動しやすくなります。市場参加者が一斉に注文を出すため、急激な価格変動と共にスプレッドが急拡大することがあります。
このタイミングで注文を出すと、思わぬレートで約定する「スリッページ」が発生するリスクもあります。
地政学リスクや突発的ニュースが流れた時
ミサイル発射や大規模災害、要人の発言など、予期せぬニュースが流れると、一気に市場が動揺し注文が偏ります。その結果、流動性が低下し、スプレッドが広がる傾向があります。
例として、2022年のロシア・ウクライナ情勢の悪化時は、多くの通貨ペアでスプレッドが通常より大きく開きました。
クリスマスや年末年始などの祝祭日
世界中の金融市場が休場・閑散となる祝祭日やその前後は、取引量が激減します。特に日本が祝日でも海外市場が通常営業の場合、日本のFX会社によってはスプレッドが広がりやすい傾向も。
祝日カレンダーを確認し、該当期間の取引には十分な注意が必要です。
FX会社の仕様変更やシステムメンテナンス
FX会社によっては、メンテナンス時間中や注文集中時にスプレッドを一時的に広げることがあります。また、変動スプレッド型を採用している場合、市場状況に応じて頻繁に幅が変動するので、事前に取引条件を確認することが大切です。
まとめ:スプレッドが開くタイミングを把握してリスクを避けよう
スプレッドは単なる数値ではなく、取引コストと直結する重要なファクターです。早朝や重要指標の発表時だけでなく、突発的ニュースや祝祭日など、他にも多くのタイミングでスプレッドは拡大する可能性があります。
そのため、事前にスケジュールや市場状況を把握し、慎重なエントリー戦略を立てることが、安定したFX運用には欠かせません。

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