eMAXIS Slim先進国株式一本化は正解?分散投資とリバランスの考え方を徹底解説

資産運用、投資信託、NISA

資産運用において、複数の投資信託を保有するべきか、それとも一本化してシンプルにすべきかという悩みは多くの投資家が直面するテーマです。今回は、eMAXIS Slim先進国株式への集中投資を検討している投資家の判断が、どのような視点から考えられるのかを、金融知識に基づき解説します。

eMAXIS Slim先進国株式は優秀なファンドなのか?

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、MSCIコクサイインデックスに連動する低コストのファンドで、米国や欧州など先進国の株式市場に広く分散投資できるのが特徴です。特に信託報酬の低さと、純資産総額の増加ペースが早い点からも、多くの投資家に選ばれています。

たとえば2023年時点で信託報酬は年0.1133%(税抜)と非常に低く、同カテゴリー内で競争力があります。

他のファンドのパフォーマンスと役割を再確認する

ご質問にある「eMAXIS Slim新興国株式」や「DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型)」「世界経済インデックスファンド」は、それぞれリスク特性や対象資産が異なります。新興国ファンドは成長余地がある反面、ボラティリティも高く、先進国株式と異なる動きをする場面も多いです。

たとえば2020年以降は先進国(特に米国)株が好調でしたが、新興国は政治的・経済的リスクが先行してパフォーマンスが劣後しています。

一本化のメリットとデメリット

メリット: 管理の手間が軽減され、投資判断がシンプルになります。また、最も信頼できるファンドに集中することで、リターンの最大化を狙うこともできます。

デメリット: 地域的・資産的な分散が失われ、リスクが一点に集中します。たとえば米国市場が低迷した場合、ポートフォリオ全体に与える影響が大きくなります。

分散投資の重要性とリスクヘッジ

長期投資においては、「分散」と「時間分散」がリスク低減の基本です。複数資産を保有することで、ある市場の不調を別の市場がカバーする効果が期待できます。インフレや為替リスクなどを考慮したとき、新興国や債券を一部組み込む意義もあります。

たとえばリーマンショック時には先進国株式が大きく下落した一方で、一部の債券ファンドは安定性を保っていました。

実際にポートフォリオをどう考えるべきか

40代中盤という年齢を踏まえると、資産形成期の後半に差し掛かっており、リスク管理が一層重要になってきます。以下の選択肢を検討してみてください。

  • eMAXIS Slim先進国を中核に据えるのは賢明
  • 補完的に債券ファンドや全世界株式ファンドを少量保有しておく
  • リスク許容度を明確にし、資産全体のバランスを見る

リバランスのタイミングを年1回程度に設定し、過度な売買を避けることも長期投資には有効です。

まとめ:eMAXIS Slim先進国への集中は合理的。ただし分散も忘れずに

eMAXIS Slim先進国株式への一本化は、合理性と実績の面で高く評価できます。ただし、リスク管理の観点からは、最低限の分散や補完的な資産を保有することも検討すべきです。ご自身の投資スタンスとリスク許容度に応じて、最適なポートフォリオを構築しましょう。

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