「:contentReference[oaicite:0]{index=0}+ドル円為替」の関係を理解する:「20 %プラスが円換算でゼロになる?」を読み解く

外国為替、FX

米国株式指数であるS&P500に投資していて「ドル建てで約20 %の含み益がある。でももしドルが今より20 %円高になったら、円換算で含み益がゼロになるのか?」と気になっている方のために、為替変動と円換算のリターンのしくみをわかりやすく整理します。

為替変動が円換算のリターンに与える影響

まず、外国資産(ドル建て資産)を円で評価する場合、投資元本や含み益は「ドル建ての値動き」と「ドル→円換算時の為替レート」の両方の影響を受けます。

具体的に言えば、たとえばドル建てで100ドル出資し、株価上昇により20 %上昇して120ドルになったとします。同時にドル円が「1ドル=150円」から「1ドル=120円」(円高=ドル安)になった場合、円換算では120ドル×120円=14 400円。出資時100ドル×150円=15 000円なので、円ベースではマイナス600円、つまり約‐4 %ということになります。

「ドルが20 %円高」と言うときの意味と誤解しやすい点

「ドルが今より20 %円高になる」という表現は誤解を生みやすいです。日本円基準で言うと「1ドル=○円」が小さくなる(円が強くなる)状態を指しますが、数値の捉え方によって“20 %”の意味するところが異なります。

例えば「1ドル=150円」が20 %円高(円価値が20 %強くなる)になると仮定すると、150円×(1‑0.20)=120円という具合になります。つまり「ドル安」なのです。仮にドル建て資産が20 %上昇していても、ドル円が同じ割合で円高に転じた場合、円換算ではトントン~マイナスになる可能性があります。

実例:ドル建て20 %プラス+為替20 %の影響を数値で確認

例を挙げて整理します。投資時点:1ドル=150円で100ドル投資→円換算では15 000円。

その後、ドル建てで20 %上昇し → 120ドル。余裕をもって為替が「1ドル=120円」まで円高に振れたとします。円換算では120ドル×120円=14 400円。つまり15 000円→14 400円で約‐4 %の損益という流れです。

もし為替がさらに強く、たとえば「1ドル=100円」まで円高化すれば、120ドル×100円=12 000円で円ベースでは‑20 %。このように“ドル建て20 %プラス=円換算でもプラス”とは限らないのです。

為替リスクをどう読むか・投資戦略のヒント

ドル建て資産を保有する際には、株式リターンだけでなく為替リスクをセットで考える必要があります。特に円高・ドル安方向へ動くと円換算のリターンに大きく影響が出ます。

為替リスクを軽減したい場合は、為替ヘッジ付き商品や外貨建てではなく円建ての国内資産を検討するという選択肢があります。一方、長期保有+成長重視であれば、為替の変動は時間軸の中で平均化される可能性もあり、ドル建て成長+世界展開の恩恵を活かす戦略も有効です。

まとめ

つまり、「ドル建てで20 %プラスだから、為替が円高に振れても円換算で含み益がゼロになる」と単純には言えません。為替がどの程度振れるか、株式リターンがどれだけ出ているかによって円換算の結果は大きく変わります。

保有時点で「出資時のドル円」「現在のドル建てリターン」「現在のドル円レート」を整理しておくと、円換算時の損益も冷静に見通せるようになります。

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