株主にとって楽しみの一つである配当金。しかし、払渡し期間を過ぎてしまった場合や、名義人が高齢・認知症で対応が難しいケースでは、どう処理すればよいか悩まれる方も多いでしょう。この記事では、配当金の受け取り方法、他人名義の受取対応、払渡し期間経過後の手続きについて詳しく解説します。
配当金の受け取り方法の種類
株式の配当金は主に以下の2つの方法で受け取ることができます。
- 銀行口座への振込:株主の指定口座へ自動的に入金される方法です。
- ゆうちょ銀行での現金払い(払渡し):郵送された配当金領収証を持参し、ゆうちょ窓口で受け取ります。
多くの証券会社では、口座振込をデフォルトに設定していますが、ゆうちょ銀行での受け取りを希望する場合は、変更手続きが必要です。
名義人以外の口座への振込は可能?
配当金の振込口座は、基本的に株主本人の名義でなければなりません。家族名義の口座など、他人名義への振込は証券会社や信託銀行で拒否されることがほとんどです。
したがって、口座がない場合は新たに名義人本人名義の口座を開設するか、ゆうちょでの受け取りに切り替える必要があります。
ゆうちょ銀行での受け取り時に必要なもの
ゆうちょ銀行で配当金を現金で受け取る際には、本人確認のため以下の書類が求められます。
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など)
- 配当金領収証(原本)
なお、本人が来店できない場合は、代理人が委任状と本人確認書類を提示することで受け取れるケースもあります。詳細は配当を管理する信託銀行(多くは三井住友信託、みずほ信託など)に問い合わせると確実です。
払渡し期間を過ぎた配当金の受け取り方法
配当金の受け取り期間は通常2〜3ヶ月ですが、過ぎてしまった場合でも「支払明細書」と「期限経過配当金の再請求書」を使って請求できるケースがあります。
この手続きは、配当金の支払い事務を担当している信託銀行で行います。株式名義人の確認ができれば受け取り可能ですが、認知症など本人の判断能力が低下している場合には、成年後見人の選任や家族信託の活用が必要になる場合もあります。
認知症の親の株式を整理する際の注意点
認知症の親の財産管理を進める場合、法的な手続きを踏むことが重要です。以下のような対処が一般的です。
- 成年後見制度の利用:裁判所の許可を得て財産管理を代理人が行う制度。
- 信託契約の利用:家族信託などで信頼できる親族に管理を委任する方法。
いずれにしても、配当金の受け取りや株式の売却、名義変更には正式な手続きが必要です。金融機関によって対応が異なるため、事前に確認しておくことが肝心です。
まとめ:配当金の受け取りに必要な手続きと今後の対策
配当金の受け取り方法は状況によって柔軟に対応可能ですが、払渡し期間を過ぎた場合や認知症の名義人が関与する場合には、証券会社や信託銀行と連携しながら正確な手続きを進める必要があります。
名義人本人以外が対応する場合は、法的代理権があることを証明する書類が必要です。今後のためにも、家族間で株や財産の管理方法について早めに話し合い、必要に応じて専門家への相談も検討しましょう。

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