2024年からスタートした新NISA制度は、非課税投資枠の拡充や制度の恒久化によって、多くの投資家にとって魅力的な制度となりました。しかし、2025年を迎えた今、「昨年（2024年）の投資枠はもう使えないの？」「2025年分しか買付できないの？」と疑問に感じている方も少なくありません。この記事では、NISA制度の仕組みと過年度枠の取り扱いについて丁寧に解説していきます。
新NISA制度の基本構造
新NISA制度は、2024年から始まった非課税制度で、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2階建て構造となっています。2024年以降、年間で最大360万円（つみたて投資枠120万円＋成長投資枠240万円）まで非課税での投資が可能です。
非課税期間は無期限に延長されており、以前のように「5年間の非課税期間」などの制限がないため、長期投資に非常に適した制度となっています。
過年度の投資枠は繰越せるのか？
結論から言うと、新NISA制度では、未使用の投資枠を翌年に繰り越すことはできません。つまり、2024年の年間投資枠360万円を使い切らずに2025年を迎えた場合、その使わなかった分は失効となります。
これは旧NISA制度と同様で、各年に設定された上限は「その年だけ有効」であり、後から遡って使用することは制度上認められていません。
2025年は改めて新たな投資枠が利用可能
2025年になった時点で、再度「つみたて投資枠120万円」「成長投資枠240万円」の合計360万円が新たに利用できるようになります。したがって、2024年分を使い切れなかった場合でも、2025年の枠を最大限活用することが重要です。
年間投資上限を超えないように注意しつつ、非課税の恩恵を享受するためには、計画的な資産形成が求められます。
実際の買付例：2024年未使用分と2025年の取り扱い
たとえば2024年に以下のような投資状況だったとします。
- つみたて投資枠：60万円使用（60万円未使用）
- 成長投資枠：100万円使用（140万円未使用）
この場合、未使用だった200万円分を2025年に繰り越すことはできません。2025年はあくまでも新たに360万円までの枠があると考える必要があります。
NISA活用のコツ：早めの計画と定期的な見直し
枠を最大限に活用するためには、年初から積極的に投資戦略を立てることが重要です。特に積立設定をしている方は、毎月の積立額を調整することで、年間枠を漏れなく利用できます。
また、非課税で保有し続けることが可能な新NISAでは、一度購入した資産を売却するタイミングや再投資の方法についても戦略的に考える必要があります。
まとめ：2024年のNISA枠は今からでは利用不可、2025年分を有効活用しよう
新NISA制度では、年間の非課税枠は「その年限り」のものです。2024年の枠を使いきれなかった場合、今から使うことはできません。2025年になった今は、改めて年間360万円の新しい非課税枠が使える状態です。
年間投資枠を最大限に活用するためには、毎年早めに投資計画を立てることがカギとなります。資産運用の基本に立ち返り、長期的な目線でコツコツと積み上げていきましょう。
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