ローソク足パターンは、チャート分析の基本であり、多くのトレーダーにとって重要なエントリー判断材料です。その中でも「包み足(エンゴルフィンバー)」と「孕み足(インサイドバー)」は代表的なパターンとして知られています。本記事では、これら2つのパターンの違いや信頼性、トリガーとしての有効性を解説します。
包み足(エンゴルフィンバー)とは?
包み足とは、前のローソク足を完全に包み込むような形で、実体部分が大きく形成されるローソク足パターンを指します。たとえば、前日の陽線を翌日の陰線が完全に覆うような形が典型的な「ベアリッシュ・エンゴルフィン(陰の包み足)」です。
このパターンは、相場の転換点を示すシグナルとしてよく活用され、エントリートリガーとして非常に信頼されている理由のひとつです。
孕み足(インサイドバー)とは?
孕み足は、現在のローソク足の高値・安値が、前のローソク足の高値・安値の範囲内に収まっている状態を指します。価格が一時的に収縮していることを示しており、「次のブレイクアウトの準備段階」とも言われます。
しかし、孕み足はトレンドの転換を示すものではなく、あくまで方向感がない状況を意味しているため、それ単体では明確なエントリー根拠にはなりにくいのが現実です。
エントリートリガーとしての違い
包み足は、前の足を打ち消すだけの強い価格の動きがあるため、明確な方向性の転換を示すことが多く、エントリータイミングとして使われることが多いです。一方、孕み足は「待ちのサイン」であり、ブレイクした方向に追随するための“準備”として用いられることが多いです。
つまり、包み足はトリガー、孕み足はセットアップといったイメージを持つと理解しやすいです。
実際のチャート例での比較
たとえば、日経225先物で上昇トレンド中に「陽線の包み足」が出現した場合、その後に一段高となるケースが多く見られます。これは買いの勢いが加速している証拠としてエントリーが検討されます。
一方、レンジ相場中に出た孕み足では、上下どちらにブレイクするか不透明で、ブレイクアウトを待つトレーダーが多く、そのままの形では仕掛けにくいのが現実です。
どちらも使い方次第で有効なパターンに
トリガーか否かという観点では包み足の方が明確ですが、孕み足もボラティリティ縮小の兆候として極めて重要な情報です。特にブレイク戦略を使うトレーダーにとっては、孕み足は「待機信号」としての価値があります。
たとえば、2本以上連続した孕み足(NR7など)に注目し、その後のブレイクで大きな値幅が期待できる場面もあります。
まとめ:エントリートリガーの主役は包み足、孕み足は戦略構築の脇役
包み足は、明確な反転サインとしてエントリートリガーに適しています。一方、孕み足はそれ単体ではトリガーになりづらく、戦略の“前兆”としての役割が強いです。
両者の意味と使い方を正しく理解し、そのパターンが出た背景や文脈を意識して活用すれば、トレードの精度は大きく向上します。形だけに頼らず、背景を読み解く力を養うことが、勝ちトレードへの近道です。

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