投資家の間で定番の情報源である『会社四季報』を手に取ったとき、〈この記事はいつの数字・予想を表しているのだろう?〉という疑問を抱く方も多いでしょう。特に「掲載されている文言や数値は、過去実績/最近の実績/会社予想のどれに該当するのか?」という点は、銘柄分析を行ううえで非常に重要です。この記事では、「発売号号」「掲載データの時点」「予想との関係」を整理し、具体例を交えて説明します。
会社四季報が扱う「実績」と「予想」の分類
会社四季報では、まず実績として「会社が発表した決算短信」などをベースに数字が掲載されています。[参照]
次に「今期(当期)」「来期(次期)」の業績予想・成長コメントも掲載されます。例えば「営業増益幅拡大」という文言は、主に今期予想を踏まえて記者がコメントしている例が多いです。[参照]
号別の発行時期と掲載データの時点
例えば『2025年4集(秋号)』は9月18日発売とされています。 [参照]
この号では、「3月期決算企業の第1四半期実績」を踏まえて、「今期・来期予想」をコメントしているケースが多いと公式ガイドでも説明されています。 [参照]
具体例で考える:Q&Aの事例を使って整理
質問の例:「『4集(秋号)』を9月18日に買った場合、掲載されている“GIGA2端末更新が今期54%”“来期30%”というコメントはいつのことを指しているのか?」
このような記載は、発売号の直近決算(この例なら3月期決算)発表を踏まえて記述されており、実績数字が確定した直後〜これから進む今期・来期予想が中心です。つまり、4月〜6月の実績を振り返ることもありますが、主に「今期(たとえば2025年3月期)および来期(2026年3月期)に向けた見通し」部分を指しています。
したがって、①「4月・5月・6月の決算結果だけを書いている」と読み取るのは誤りで、②「7月・8月・9月の情報(つまり今期・来期予想)を書いている」という見方が正しいケースが多いです。
読むときの注意点と活用のコツ
・実績欄:会社が出している決算実績(前期・中間期など)を掲載。
・予想欄:今期・来期予想または編集部の見立てコメントが入る。
・号別コメント:号の発売時点までの情報を基に作成されており、発売後に出た決算修正・材料は反映されていない場合があります。 [参照]
活用のコツとしては、号を買ったあとも「その号の発売日以降に出た決算」「会社予想修正」「新材料」に注意しておくことが重要です。
まとめ:四季報の記述は“過去+予想”で構成されている
『会社四季報』の記載内容は、発売時点までの実績数字と、発売時点で見込まれる今期・来期予想を含んだものです。したがって、「過去の数字だけ」や「回りくどく先の未来だけ」を指しているわけではありません。
質問のように「4月~6月の決算だけを書いているのか?」と考えるよりは、〈その号の発売時点までの実績+今期・来期の予想・記者コメント〉と理解すると正確です。号を購入したら、併せて「発売直後の決算発表」「修正開示」などもチェックして活用しましょう。
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