外貨のスワップポイントだけで生活できる?現実とリスクを具体的に解説

外国為替、FX

高金利通貨を保有することで日々得られる「スワップポイント」。これを積み重ねることで不労所得を得るという発想は、多くのFX投資家にとって魅力的に映ります。しかし、実際にスワップだけで生活する人はいるのでしょうか?本記事では、スワップポイント生活の実態と、そのメリット・リスクについて、現実的な視点で解説します。

スワップポイントとは?基本の仕組みをおさらい

スワップポイントとは、FX取引において2国間の金利差に基づいて毎日得られる金利収入のことです。たとえば、日本円(低金利)を売ってトルコリラやメキシコペソ(高金利)を買うと、毎日一定額のスワップ収益が得られる仕組みです。

具体的には、1万通貨あたり1日数円〜数十円程度が受け取れることが多く、保有通貨量が多ければ多いほどスワップ額も増えていきます。

スワップポイントだけで生活している人は実際にいるのか?

結論から言えば、スワップポイントだけで生活している人は「一部存在する」が「かなり限られている」というのが現実です。

たとえば、1日1万円のスワップを得るには、1日100円のスワップがつく通貨を100万通貨以上保有する必要があります。これはFXで1,000万円以上のポジションを持つことに等しく、非常に大きなリスクを伴います。

スワップ生活に必要な資金と条件

スワップ生活を実現するためには、以下のような条件が現実的な目安となります。

  • 資金:最低でも1,000万円以上(できればレバレッジは低く)
  • 通貨選び:メキシコペソ、南アフリカランドなど高金利通貨
  • 相場管理:為替変動でスワップ以上の含み損を抱えるリスクに耐える必要あり

たとえば、1日あたり300円のスワップを得るために30万通貨のメキシコペソを保有するとしても、為替が数円下落するだけで数十万円の含み損となるリスクがあるため、「スワップ=安定収入」とは言い切れません

スワップ投資における代表的なリスク

スワップ投資には以下のようなリスクが伴います。

  • 為替変動リスク:高金利通貨は変動幅が大きく、スワップ益を上回る損失が出る可能性があります。
  • 政策金利変更リスク:金利が下がればスワップ額も減少。マイナススワップになることも。
  • 流動性リスク:地政学リスクや市場の混乱でスプレッドが拡大し、想定外のコストが発生することも。

2020年のコロナショックでは、トルコリラや南アフリカランドが急落し、多くのスワップ投資家が強制ロスカットを経験しました。

スワップを生活の一部に取り入れる現実的な方法

「スワップだけで生活」は現実的ではなくとも、「スワップを副収入として活用する」ことは可能です。たとえば、

  • 月1万円程度のスワップ収入を目指し、レバレッジを抑えて保有
  • 長期的に為替変動に耐えられる銘柄を分散保有
  • 税制優遇のある口座(例:くりっく365など)を活用

「生活費の一部にできればいい」という考えで、リスクを抑えて取り組む姿勢が最も現実的な戦略と言えるでしょう。

まとめ:スワップ生活は夢ではないが、現実は厳しい

外貨のスワップポイントだけで生活する人は確かに存在しますが、それは大きな資金とリスク管理能力を備えた一部の投資家に限られます。一般的には、スワップ収入を生活の「補助」や「お小遣い」として考える方が堅実です。

夢を追うのも大切ですが、リスクとのバランスを冷静に見極めることが、長く投資を続けていくための鍵となります。

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