長年保有している株式について、どこの証券会社で取引していたのか分からなくなってしまった方は少なくありません。特に20年以上前に開設した口座の場合、証券会社の合併や廃業などの影響で、記録があいまいになることもあります。本記事では、株主番号を手がかりに証券会社を確認する方法について詳しく解説します。
株主番号とは?役割と確認方法
株主番号とは、企業が株主を管理するために各株主に割り当てている識別番号です。株式を保有している限り、通常は変更されず、配当金の支払通知書や議決権行使書に記載されています。
たとえば、配当金領収証や配当金計算書に「株主番号:123456789」と記載されていれば、それがあなたの株主番号です。
株主番号から証券会社を特定することはできるのか?
基本的に株主番号だけでは、証券会社そのものを直接特定することはできません。株主番号は株式を発行している「企業」と「株主」の関係を示す番号であり、「証券会社」ではなく「発行会社」が管理しています。
ただし、株主番号を持っているということは、発行企業側に株主情報が残っているということになります。そのため、企業の株式事務を担当する「株主名簿管理人」に照会をかけることが、証券会社を突き止める手がかりになります。
株主名簿管理人とは?連絡先の調べ方
株主名簿管理人とは、企業が株主情報を管理するために委託している信託銀行等のことです。三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行などが代表的です。
各企業の公式サイトにある「IR情報」や「株式情報」のページにて、株主名簿管理人とその連絡先が記載されています。たとえば、「株主名簿管理人:三菱UFJ信託銀行 証券代行部(電話:0120-232-711)」のように案内されています。
照会の際に必要な情報と手続き
株主名簿管理人に連絡し、以下の情報を伝えることで、口座の所在や移管先の証券会社について教えてもらえる場合があります。
- 株主番号
- 氏名(旧姓も含めて)
- 住所(登録時・現住所)
- 保有している株式の銘柄
本人確認のため、運転免許証やマイナンバーカードの写しを求められる場合もあります。
その他の調査手段:証券保管振替機構(ほふり)や証券会社連絡
株式が「証券保管振替機構(通称:ほふり)」で管理されている場合、「証券会社が不明な株式の残高照会」という制度を利用できます。これは、複数の証券会社の口座に散らばった株式の情報を、ほふり経由で一括照会できる仕組みです。
詳細は日本証券保管振替機構(JASDEC)の公式サイトを参照してください。
証券会社統廃合の影響にも注意
旧証券会社がすでに存在しない場合、合併先の証券会社に資産が引き継がれていることがあります。たとえば、「日興證券 → SMBC日興証券」など。昔の取引記録や郵便物が残っていれば、そこから手がかりが得られる可能性もあります。
まとめ:株主番号は重要な手がかり、照会は早めに
株主番号は、株式保有の証明として非常に有効な情報です。証券会社の所在が不明な場合は、まず株主名簿管理人への照会から始めましょう。場合によっては「ほふり」への照会制度や、過去の資料の掘り起こしも必要になるかもしれません。
今後の資産管理のためにも、情報の整理と連絡先の把握を早めに進めることをおすすめします。

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