株式投資を始めたばかりの方にとって、日経平均やNYダウが上昇しているのに自分の保有銘柄は下落している、という現象は非常に不思議に感じられるものです。実はこの現象には、株式市場の構造や指数の仕組みが大きく関係しています。この記事では、指数と個別株の動きの違いや、金(ゴールド)との関係についても初心者向けに解説します。
日経平均やNYダウは「一部の代表銘柄」の平均である
日経平均株価は、東証プライム市場に上場する225銘柄の単純平均株価で構成されており、NYダウ(ダウ工業株30種平均)は米国を代表する30社の株価から構成されています。
つまり、これらの指数が上がっているということは、構成銘柄の中の特定の大型株が好調であることを意味します。自分の保有銘柄が指数に含まれていなければ、たとえ指数が上がっていても自身の資産価値には影響がない場合が多いのです。
指数と個別株が連動しない理由
個別株の価格は、企業業績、業界動向、為替、金利、政策リスク、短期のニュースなどさまざまな要因に影響されます。一方、指数は広範な市場の平均的な動きを示すため、個別銘柄の動きとはズレが生じやすいのです。
たとえば、日経平均が上がっていても、金融株や素材株が主導している場合、自分が保有しているIT関連株や小型株が連動しないことはよくあります。
金(ゴールド)と株価の関係:逆相関は本当か?
一般に、金と株式市場は逆の動きをする(逆相関)と言われます。これは、株式市場が不安定になると安全資産として金に資金が流れるためです。しかし、必ずしも常にそうとは限らず、両方が同時に上がることも下がることもあります。
たとえば、インフレ懸念が高まる局面では、金価格も株価も上昇することがあります。一方、金融引き締め局面では、金も株も売られる傾向になります。
投資信託やETFの価格の変動要因
オルカン(全世界株式インデックス)やS&P500などの投資信託やETFは、対象とする指数の構成比率や為替レートの影響も大きく受けます。たとえば、ドル建てで投資している場合、円高になると日本円での評価額は下がるため、米国株が上昇しても損益がマイナスになることもあるのです。
また、投資信託には基準価額の反映にタイムラグがあるため、リアルタイムで指数が上昇していても、翌営業日に価格が変動する場合があります。
個別株が上がるために重要な要素
個別株の値動きには、企業の決算発表や成長期待、新商品、提携ニュース、業界トレンドなどが大きく関係します。特に中小型株は、全体相場よりも企業固有のニュースに反応しやすい傾向があります。
投資信託と違って、個別株は「企業を選ぶ目利き力」が問われるため、銘柄選びが非常に重要です。
まとめ:指数との違いを理解して長期的な視点を
日経平均やNYダウといった株価指数と、個人が保有する個別株・投資信託の値動きには大きな違いがあることを理解しておくことが、投資を継続する上で非常に重要です。
日々の上下に一喜一憂せず、自分の投資スタイルや目的に合った長期的な目線を持つことが、資産形成の成功に繋がります。継続して学びながら、ご自身のペースで投資を育てていきましょう。

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